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PCなりすましネコ男事件連続追及第11弾
元東京高裁の判事・木谷明が怒りの告発
裁判所が検察・警察のいいなりでどうすんの!

湾岸警察署での勾留生活は100日目に突入した。この長期勾留は、検察が申請して裁判所が認めたものである。裁判官にも責任がある。東電OL殺人事件で画期的な判断を下した元裁判官が憂える。

裁判所は信用できない

 4回の逮捕に2回の起訴が行われ、片山(祐輔)くん(31歳)は2月10日に逮捕されてから、すでに100日間も身柄を拘束されています。検察の言い分を鵜呑みにして、勾留を認めているのは裁判所です。その対応に、私は心底落胆しています。

 しかも裁判所は、せめて母親や弟さんだけでも会わせてやってほしいという弁護人の申し出も棄却しました。「罪証隠滅のおそれがある」というのが、その理由です。検察官は「接見を許せば、被疑者が(家族などに)真犯人を装ったメールを送信させるおそれが高い」と主張しています。検察の言いなりになって、裁判所は家族との接見さえ認めていないのです。

 しかし、母親や弟さんとわずかな時間、しかも看守立ち会いの上で接見させることで、証拠隠滅工作などできるのでしょうか。とくにパソコンにまったく詳しくない母親に、そんなことができるわけがないではありませんか。裁判所が本気で証拠隠滅のおそれがあると考えているのだとしたら、その常識を疑わざるを得ません。

 木谷明弁護士(75歳)。東京大学法学部在学中に司法試験に合格し、'63年に判事補に任官された。最高裁判所調査官、浦和地裁判事部総括、東京高裁判事などを歴任して、'00年に退官。

 '97年に発生した東電OL殺人事件では、一審で無罪判決を受けたにもかかわらず、ゴビンダさんの勾留を続けるべきだと主張する検察に対して、勾留不可の決定を下し、法曹界から高い評価を受けた(検察の再請求により最終的には別の裁判官によって勾留が認められた)。