薄れていく企業への忠誠心…
中国の若者はなぜ「半年」で辞めるのか

中国新聞週刊(中国)より

2013年06月09日(日)
就職フェアに参加する若者たち。将来への希望に目を輝かせているが……

 もともと中国では転職する人は珍しくないが、最近、とくに新入社員の離職が増加傾向にあり、企業側を悩ませている。

 有名大学で修士号を取得した張林は、テレビ局に入社した3日後に、電話で辞職を告げた。彼女の両親は「何もできないのに、プライドだけ高い。いい仕事を辞めて何がしたいのか」と不満を漏らすが、張はこう言い返す。

「思っていた仕事と違ったの。つまらない仕事をずっと続けるなんて耐えられない」

 ある人材派遣会社の調査によると、新卒の65%が最初の就職先を1年以内に辞めるのだという。また半年以内に辞める人は38%もいて、2年以上働く人は9%しかいないというのが現状だ。

 高い離職率の背景には、若者たちの価値観の変化があるようだ。重慶科技学院の調査レポートによると、80年代には大学生の94%が「社会理想」の実現に燃え、84%が「道徳観念」を重視していた。だが2010年の調査では、それぞれ25%、9%と大幅に下落している。

中国新聞週刊(中国)より

「90后(ジユーリンホウ)」と呼ばれる90年代生まれの若者たちは、自己実現に重きを置き、企業に対する忠誠心が低いとされる。「稲妻のように辞めていく人々」という意味で、「閃辞族(シャンツーズー)」という流行語も登場している。

 頭を抱えているのは採用側の企業だ。新卒1人を採用するのに約1500元(約2万3000円)の月収に加え、月に2500元ほどの各種手当を負担している。それがすべて無駄になってしまうのだ。あるサービス業のマネジャーはこう嘆く。

「90后は個性的すぎて、いつ辞めていくかヒヤヒヤしていますよ」

 

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