白木夏子HASUNA社長 「ジュエリーという事業を通して人と世界を変えていきたい」

2013年05月23日(木) 本荘 修二
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これだと思ったら即行動、体験から学び次のステップを

 国際協力をやろうと決めてから、さっそく留学準備を始め、短大を卒業してロンドン大学で発展途上国の開発について学びました。ロンドン大学一年生の夏に2ヵ月ほどインドの最下層の人々の村を回りました。そのとき、鉱物採掘をする村で目にした悲惨な光景が、HASUNAをつくる原体験になっています。

 ロンドン大学卒業後は国連人口基金ベトナム・ハノイ事務所とアジア開発銀行研究所にてインターンを経験しましたが、援助の枠組みに限界を感じ、ビジネスを通して世界を変えたいと考えるに至りました。そして、経営を学ぼうと勤めた不動産投資ファンド事業会社を三年弱で辞めて、本格的に創業の準備に入りました。

 メーリングリストで生徒募集をみて、NPO法人ISLが運営する社会イノベーションセンターに2009年1月、入塾しました。そしてプログラム期間中の同年4月に資本金150万円でHASUNAを設立したのです。さらに、何人かから登竜門だと言われたこともあり、NPO法人ETICがNECと連携したプログラム「NEC社会起業塾」に同年9月から通いました。自分でも本を読んで勉強しますが、プロから教わり、クラスメートから刺激を受け、損得勘定なしで話をできる「学校」は好きです。

 これだと思ったら、いてもたってもいられない。「あ、やんなきゃ」とスイッチが入りやすいんです。思いついたら即行動。興味が湧いたら、一流の人の本を探したり、講演会に行ったり。頭はスポンジ、からだはバネのようにしておく、ということですね。

 この数年でやっと日本の消費者もエシカルを気にし始め、創業時にエシカルの波が来てタイミングはよかったと思います。ですが、1号店のオープン11日前に東日本大震災が起こりました。お客様が来なかったらどうしようと、本当に怖かったのですが、幸い沢山の方に支持していただくことができました。

 「いてもたってもいられない」スイッチが入りやすいのは、よくみられる起業家の資質の一つだが、白木さんも、まさにそうだ。

 一見すると、具体的に定まったゴールがなく、ぼんやりした方向性だけで活動しているようにもみえるかもしれないが、機会の特定(Opportunity Recognition)のセオリーにかなった展開だ。おおまかな展望をもって、トライを繰り返して最終的な事業の形へと練り上げていくのが、ビジネス機会をとらえるには有効なのだ。

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