「これまでの延長線上ではない」次元の違う政策を総動員した自民党・日本経済再生本部 「中間提言」とりまとめ

 去る5月10日夕刻、自民党本部で記者会見を開き、高市早苗・政調会長とともに自民党・日本経済再生本部(本部長・高市氏)の「中間提言」を公表した。のべ27回にわたり各界有識者からのヒアリングと議論を重ね、党内や政府との調整を経てまとめたものだ。本部長代行として、改めて関係各位のご協力、ご助言に深くお礼申し上げたい。

 今回の政策提言に至る過程においては、再生本部での議論に留まらず、「マクロ金融財政経済政策」、「地域経済再生」、「規制改革」、「労働力・生産性向上」、「金融資本市場・企業統治改革」、「教育改革」、「戦略産業」、「研究開発」の8つのテーマに関する作業グループを設置。当選1~2回の若手議員を中心に、本部とは別に鋭意議論をしてもらい、それぞれから提言の提出を受けた。

 さらに、安倍総理からの指示でもあった地域経済再生への提言に関しては、自民党の各都道府県連の政調会長を本部長とする「地域経済再生本部」をそれぞれ立ち上げてもらい、各都道府県別の経済再生策を策定、それらを中間提言に入れ込んだ。これまでの自民党ではあまり見られないスタイルだった。

 加えて、自民党として初めての斬新な試みとして、深尾京司・一橋大学経済研究所長ら外部の学者数名に参加して頂き、各グループの報告書作成のサポートや、提言本文の作成に関わって頂いた。

これまでの自民党的な手法から脱皮

 こうしてとりまとめられたのが、50ページに及ぶ「中間提言」だ。量、質、進め方の全てが、これまでの自民党的な手法とは次元の違うものになったのではないかと自負している。

 全体に通ずる理念は、今年1月の総理の所信表明演説で示された通り、これまでとは次元の異なる政策をフル導入しながら、政府は民間企業や働く人々の知恵と情熱を尊重して、不必要な介入を極力控え、助っ人役や行司役に徹し、民間主導で自律的に成長する経済を志向しようというものだ。

 とりわけ力点を置いたのは、「失われた20年」を招き日本経済再生を阻んできた障壁や根本原因を除去することだった。何故ここまで長期にわたって経済が低迷し、デフレに苦しむことになったのか。何故米国のマイクロソフト、アップル、グーグル、Facebookのような、元気に急成長するベンチャー企業が出てこないのか。

 「中間提言」では、同じ所信表明演説にもあった通り、「これまでの延長線上」の対応でない、次元の違う政策の総動員を目指し、以下の5つの柱を建てた。

1.地方再生なくして日本再生なし
2.「アジア №1の起業大国」へ
3.新陳代謝加速、オープンで雇用創出
4.未来の「ヒト」、「ビジネス」で付加価値創出
5.女性が生き生きとして働ける国へ

 まずは何を差し置いても、日本経済再生のためには、各地方の強みを生かすことによる、日本の総力を挙げた成長加速が欠かせない。その想いから、やはり第一の柱は「地方経済再生」となった。地域経済再生の方策として、各地域の強み・ニーズに対応した成長政策、観光産業や地方サービス業の振興、農業再生、産業の国内回帰などを提案した。

 また、地域の強みや変化に対応した成長政策の実現には、それぞれの地域のニーズやアイデアを中央政府の政策に迅速に生かす仕組みを作っていく必要がある。このような問題意識から、都道府県連支部連合会ごとに立ち上げた「地域経済再生本部」の意見を集約。これに基づいて、高齢化対応や地域経済活性化のための都市計画や交通機関の整備、地域医療の強みの発揮、観光振興のための基礎資源整備、地域のニーズを土地政策に迅速に反映させるための権限移譲等を打ち出した。

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