古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジン動画版Vol.003 第1回---TPP交渉、「農林水産物への影響試算の計算方法について」試算表で分かった日本人消費者の『損』

TPP――政府試算では3兆円のプラスというが

現代ビジネス編集部(以下Gbiz): では、動画版第3回、古賀さん、よろしくお願いします。

古賀茂明(以下古賀): よろしくお願いします。今日はいくつかのテーマを考えたんですけれど、いちばんホットなところでは、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)のことが今、騒がれていますね。

Gbiz: 先週、ついに安倍晋三首相が交渉への参加表明をしました。

古賀: そうですね。先週金曜日(3月15日)に安倍首相が正式に交渉参加を表明したところです。これでTPPが一気に進むのかというと、そんな単純なことではないんです。そもそも日本が入らなくても、交渉にはなかなか難しい部分が残っているようです。

 日本のなかでは、このTPPは日本にとって非常に厳しい交渉だ、日本が入ると大変なことになるんだという認識があるんですが、では、ほかの国にとってはどういうものなのか。日本人は、日本は入ると損をして、アメリカにいいようにやられちゃうのではないかと心配ばかりしている。でも、ほかの国はほかの国で、それぞれがいろいろな心配をしていて、TPPのなかで自分たちの国益がどうなるのか、大変なんじゃないかと、そうとう微妙な問題を抱えながらやっているんです。

 TPPというのは、その基本的な考え方は、それぞれの国をより開いていく。それから、お互いのいろいろな経済システムについて、より合理的なものに収斂させていこう、そうすることによって「勝った、負けた」ではなく、それぞれがいろいろな形でプラスの影響を受けようという「WIN-WIN」の関係を目指すという試みなんですけれど、果たして本当にそうなるかどうか、ということなんだと思います。日本から見て、そういうふうに評価できるかどうかということを考えなくてはいけないということですね。

 安倍首相が交渉参加を発表するのと同時に、経済効果の試算が出ました。政府は、非常に大雑把にいえば、経済全体ではプラスの効果6兆円、マイナスの効果3兆円で、差し引き3兆円ぐらいのプラスになると、こういう話ですね。これはGDP(国内総生産)という日本全体をとらえた数字で出したものです。これはどうやって出したのかというと、いろいろな前提をおいて経済モデルというものを使って出したものです。

 ですから、個別の細かいことについては言及していない数字なんですけれど、一方で、農林水産省が別途試算を出しまして、これも一応政府として出したということなんですけれど、農業生産額が3兆円ぐらい減る、つまり3兆円ぐらいの被害を受けるという試算を出しています。 

 この試算を見て、いくつか感じたことがあるんです。ここに、「(別紙)農林水産物への影響試算の計算方法について」というペーパーがあります。このなかに、いろいろ細かいことが出てきます。 

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著者:古賀茂明
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