浜田宏一教授のエール退官記念夕食会で聞いたアメリカ一流経済学者たちの「日本への厳しい本音」

アベノミクスに期待しつつも、懐疑的な見方

前回の本欄で、私の参議院議員時代の話がハーバードビジネススクール(HBS)でケースとして取り上げられ、ゲストとして招待された件を述べた。そのときHBSで授業内講演をしたことについては次回に書くとして、今回は、その直後に出席した、エール大学経済学部主催の浜田宏一教授の退官記念夕食会での話を紹介したい。

 この夕食会に参加して、私には2つの収穫があった。

・浜田先生ご本人によるスピーチが感動的だったこと
・アメリカの一流経済学者たちから日本経済に関する本音が聞けたこと

 の2点である。特に二番目は、目から鱗が落ちるような指摘が多く、勉強になった。一言で言えば、アメリカの有力経済学者たちは、アベノミクスが実施されている日本経済の今後に期待しつつ、結構厳しく懐疑的な見方もしていた。

 HBSでの授業内講演を終え、ハーバードが用意してくれた車に飛び乗った私は、一路、エール大学がある学園都市ニューヘイブンを目指した。渡米のもう一つの重要目的である、浜田宏一教授の退官記念ディナーに参加するためだ。

 浜田先生は私にとって恩師であり、大恩人である。だから、お招き頂いたことは光栄であり、万難を排して駆けつけるつもりだった。

 当日、HBSでの議論が予定以上に盛り上がり、また、移動途中の街で帰宅時のラッシュにぶち当たったため、夕食会への到着が少し遅れてしまった。夕食会の会場は、ニューヘイブン随一の高級テニスクラブである。

 浜田先生が得意なのは経済だけではない。テニスも名手だし、ベンチプレスの話題をよく出されるほどワークアウトにも熱心な、いわば文武両道派なのだ。

 これは、いかにもアメリカ的である。アメリカのエリートにとって、文武両道はむしろ当たり前で、これに楽器演奏やマジックという芸も加わる人もいる。天は二物も三物も与えた、というケースが珍しくないのだ。

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