日経平均1万4000円乗せも外国人投資家は疑心暗鬼!? アベノミクス最大の懸念材料は「自信満々」の安倍首相自身か
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 安倍首相が掲げる経済政策、いわゆるアベノミクスへの期待から株式市場が活況を呈している。大型連休明けの5月7日の日経平均株価は486円高と急伸し、終値で1万4,000円台に乗せた。安倍晋三内閣が発足した昨年12月26日の終値は1万107円だったから、わずか4ヵ月で40%上昇したことになる。

 株高の引き金が「大胆な金融緩和」にあったことは間違いない。金融緩和だけではそろそろ息切れかと思われた4月に、黒田東彦・日銀総裁による「異次元緩和」が加わり、株価は騰勢を強めた。外国人投資家が買い越したことも原動力になった。市場の関心はこの上昇相場がいつまで続くのか、あるいは、いつ息切れするのかに移っている。

外国人投資家が納得する「サプライズ」を出せるか

 最大の焦点は、産業競争力会議が6月にまとめる「成長戦略」だろう。アベノミクスの「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」に次ぐ3本目の矢である。

 「ここでよほどのサプライズが出て来なければ、材料出尽くしで、ひとまず売りだ」と外資系資産運用会社のトップは言う。実際、外国人投資家の間では、まだまだアベノミクスに対して疑心暗鬼が強い。「日本経済を再生させる」という掛け声だけで終わってしまうのではないか、というわけだ。

 現在の相場の状況は2005年の夏に酷似している。2003年に8,000円を割り込んだ日経平均株価は小泉純一郎首相の改革路線の効果などで2005年8月には1万2,000円にまで上昇していた。率にして5割。にもかかわらず欧州系を中心に外国人投資家は完全に乗り遅れていた。つまり日本株を十分に買えていなかったのだ。

 それには訳がある。1990年代後半からの金融危機にあって、日本経済の先行きに対する欧米各国の見方は厳しかった。小泉内閣の改革には自民党内にも根強い反発があった。一向に片付かない不良債権問題をみて、外国人投資家は、小泉首相が改革を貫き通せるか疑心暗鬼でいたのだ。

 それが一変したのが郵政選挙と呼ばれた2005年9月の総選挙。郵政民営化を旗印に、党内の守旧派を駆逐し、改革路線を鮮明にした。それまで様子見だった外国人投資家は、この選挙で大勝した小泉政権をみて、本格的に日本株の買いに回る。日経平均株価は2006年4月に1万7,500円を付けた。わずか半年で4割上昇したのだ。

 現在、日本株を買い上がるべきか迷っている外国人投資家の姿は、当時とウリふたつだ。果たして安倍首相が彼らを納得させることができるだけの「サプライズ」を引き起こすことができるかどうかに、今後の株価の行方はかかっている。

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