古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジン動画版Vol.002
『メルトダウン』著者・大鹿靖明さんとの対談(その二)---除染は今どうなっているか?

『メルトダウン』著者・大鹿靖明さんとの対談(その一)---官僚に使い捨てにされた民主党はこちら

大鹿: せっかく闘う官僚を持ってきても、エンジンが前に進むのかどうかよくわからなかった。ブツブツブツブツ言ってるばかりで。「2030年代原発ゼロ」という方針を、ちょっと玉虫色でどうかという批判はあったにせよ、曲がりなりにもまとめた段階で、思い切って選挙に打って出ていれば、ここまでのボロ負けはしないで済んだんじゃないかと思う。結局、それも見送ってしまったが故に、なんか自壊したというか、集団自殺を遂げたような不様な最期を遂げた。

古賀: 伊原さんというのは、あまりご存知ない方も多いのではないかと思いますので、ちょっとご紹介しておきますと――原英史(はら・えいじ)さんという、渡辺喜美・みんなの党代表が行革担当大臣をやっていたときに補佐官として片腕として活躍した経産省の官僚がいるんですが、経産省入省がその人の同期です。

 伊原さんだけがやったということではなくて5~6人の闘う官僚のグループがいたと思うんですけれど、(資源エネルギー庁の課長補佐時代に)核燃料サイクルの問題で「19兆円の請求書」というのをつくったんです(核燃料サイクルを続けた場合の国民負担を告発する文書を作り、自民党議員らに配った)。

 核燃料サイクルというのはおかしい、とんでもないおカネのかかる大変に誤った計画だ、これをそのまま経産省が進めようとしているのを止めたい、そういう気持ちでやっていた官僚たちがいまして、そのうちの一人が伊原さんだったんですね。

 ところがこの一件で伊原さんは結局、経産省にいても自分の本当にやりたいことはできないということになって、リクルートに転職した。そしてリクルートで仕事していたんですが、民主党政権の最後の段階に、国家戦略担当大臣が玄葉光一郎さんになったときに国家戦略室に呼ばれるんですね。脱原発のシナリオづくりを手伝ってくれということで、伊原さんはリクルートで仕事していたんですけれど、もう一回、そのためにやってみようということで戻ってきて、ものすごい活躍を国家戦略室のなかでしたんです。もちろん、なかには敵もいっぱいいた。

 そういう闘う官僚がいるときに、大臣が本気になる、あるいは総理が本気になれば、いろんなことができたんですが、残念ながらやっとそういう武器が揃ったときには、野田首相が脱原発にカジを切りきれなくなっていて、伊原さんの力が発揮できなかった。自民党政権に変わって伊原さんは――これが今井さんなんかと違うところなんですが――民主党政権で政治任用されて入ってきたんだから、政権が替わった以上は潔く退くということで、また辞められて、今は民間のベンチャー企業で新しい途を歩もうとしています。

 なぜこんなに伊原さんの話を詳しく紹介するかというと・・・・・・官僚と民間の仕事を行ったり来たりするのを「回転ドア」と言っているんですけれど、今は一回官僚になるとなぜか身分保障があって一生官僚であり続けて天下りまでする。身分安泰という一種の身分制になってしまっているんですね。でも、それはもうやめたほうがいいと思っているんです。

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