現代ノンフィクション
2013年05月07日(火)

自民大勝で終わった参院補選はなにを意味するのか?安倍総理のお膝元で進む“民意なき原発建設"への疑問 【取材・文/堀潤】

upperline

 4月28日、山口県で行われた参議院補欠選挙。

 自民党公認の前下関市長、江島潔氏(56)が、民主党前衆議院議員で、今回無所属で出馬した平岡秀夫氏(59)に15万票以上の差をつけ当選した。

 山口県は、建設計画が宙に浮いている上関原発の問題を抱えている。

 原発推進に前向きな自民党・安倍晋三総理大臣のお膝元で、どのような選挙戦が行われるのか、夏の参院選を占う天王山だと報じるメディアもあった。

 産經新聞は投開票日翌日の29日「無惨に散った“脱原発"平岡氏」と見出しを付け『「安全な原発は再稼働すべきだ」というのが、静かなる民意だと受け止めるべきではないのか』と、選挙結果を分析した。

 しかし、選挙期間中、山口県内各地を訪ね有権者の意識を取材した筆者の感想は全く異なる。そもそも、今回の参院補選で原発問題が争点になることはなかった。

 平岡氏は「脱原発を争点に闘いたい」と選挙戦で訴えたが届かなかった。対する自民党は、去年の県知事選挙で推した山本繁太郎現知事が「危ない原子力発電所であれば、建設させるわけにはいかない」と訴え勝利した経緯から、それと矛盾が生じないように、今回の補選では原発問題を争点にしない作戦に出た。

次ページ  マスコミ各社が行った出口調査…
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事