週現スペシャル 大研究 遺伝するもの、しないもの【第1部】一覧表でまるわかり 遺伝する才能、しない才能、微妙なもの

2013年05月05日(日) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

upperline

 実は、冒頭で「不倫の遺伝子」として紹介したドーパミン受容体遺伝子は、好奇心や冒険心を司る遺伝子でもあるという説がある。

「同じ『向こう見ず』でも、例えばバンジージャンプに進んで挑戦するようなタイプにはドーパミンが、自分の損害を顧みないタイプにはセロトニン(鎮静作用をもつ脳内物質)が関係するといいます。遺伝の影響は3~4割程度とみられます。

 一方で酒やタバコ、ギャンブルにのめりこむのは、いずれも依存傾向の現れで、同じ遺伝子が関係しているのではないかと考えられています。これも、遺伝の影響は3~4割です。さらに窃盗や器物破損、家出などの行動にも、約3~5割の遺伝による影響がみられるとの研究があります。

 性欲に関しては、特定の原因遺伝子はまだ見つかっていませんが、同性愛や性同一性障害の遺伝的影響も研究されています。おそらくこれらの根本にも遺伝的な要因があると考えられますが、社会的・宗教的制約も関係しているでしょう」(前出・安藤氏)

 人間の性格は、主観的にしか分類できないうえ、遺伝的にみても多くの遺伝子が複雑に絡み合い成り立っている。心と遺伝子の関係が全て解き明かされるまでには、まだもう少し時間がかかるだろう。

 いま、次々と暴かれてゆく遺伝子の謎。もちろん、運命は努力や環境で変えることもできる。だが、自分の中の何が遺伝し、何がしないのかを詳しく知っておくことは、決して無駄にはならないはずである。

 

次ページ 「週刊現代」2013年5月4日…
前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事

最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ