雑誌
NHK『あまちゃん』に出演する小泉今日子を見て思うこと ほぼノーメークで素顔をさらすキョンキョンすごい覚悟だけど、ちょっと寂しい
週刊現代 プロフィール

 故郷の友人たちに「海女を継いで北三陸を救ってくれ」と頼み込まれるが、「海女なんかやらない」と一蹴。彼らを田舎者と遠ざけ、絶縁状態だった母とは会う度に喧嘩し、娘を「暗くて存在感も個性も華もないパッとしない子」と罵り、時間を持て余した結果、昼間からパチンコに明け暮れる。そしてスナックで「田舎が嫌で飛び出した奴って、東京行ってもダメよね」とひとり言のようにつぶやくやさぐれようだ。

 そんな役を小泉はノーメークではないかと言われるほどの薄化粧で演じているから、「あのキョンキョンがここまでさらけ出すとは」と物議を醸しているのだ。今年47歳を迎えたという年齢が見た目にもありありと感じられて、ちょっと寂しい、という声はたしかにある。だが、ドラマを見続ければその印象は変わる、という意見も多い。

 たとえば元NHKアナウンサーの松平定知氏は、小泉の演技に賞賛を惜しまない。

「小泉今日子さんの華やかなアイドル時代を知るひとりとしては、彼女が『じぇじぇ!』(東北の方言で、驚いたときに使う)なんて言うとは想像もしませんでした。女優魂でしょう。過去にしがみついていたらできることじゃない。ノーメークもその覚悟の現れだと思います」

 彼女はもうとっくにアイドルの延長線上から飛び出しているということだ。

 昨年、小泉今日子が主演したドラマ『最後から二番目の恋』(フジテレビ系)で脚本を務めた岡田惠和氏は女優・小泉に絶大な信頼を寄せる。

「ドラマで登場人物の年齢を設定する場合、暗黙の了解として、その女優さんの実年齢よりも2~3歳若くするのが通例なんです。女性なら誰だって若く見られたいものですし、それが女優さんとなればなおさらだからです。だから、『最後から~』の小泉さんの役も、いつも通り3歳ほど若く設定しました。ところが、ご本人から『実年齢(当時は45歳)で行きましょう』と申し出てくれたんです。おかげでよりリアルな人間描写ができたと思います」

 小泉はこの『最後から~』の好演などが評価されて、ギャラクシー賞テレビ部門の個人賞を受賞している。

並みの女優にはできません

 四十路に入れば、それこそ女優のようにメークやライトアップをしない限り、シミやシワの一つや二つ、ないほうが不自然だろう。彼女は自身の見栄えよりも、演技のリアリティを追求して、ノーメークを選んだということだ。岡田氏が続ける。