特別レポート 『朝日』とか、民主党とか「アベノミクスよ、こけろ!」と祈る人たちそのメンタリティ他人の失敗を待っている、イヤな雰囲気

2013年05月02日(木) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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悲観論はいらない

 慶応大学経済学部の塩澤修平教授はこう語る。

「円安をミクロ的に見て、輸入業者が苦しくなっているなどと、損をしている人たちの話をあえて取り上げる報道もあります。

 しかし現在は、就職活動をしている学生たちも、昨年までに比べると明るい表情になっています。社会全体が、今は前向きになっている。そうした中、トータルでものを見ず、一部だけを取り上げて不安感を煽る風潮があるのは問題です。

 円安と円高、どちらがマクロで見て日本にとって得かを考えれば、円安のほうなのは明らか。そんな中で無用な不安感を煽り、人々がまた悲観的になれば、結局、アベノミクスはうまくいきません。何か問題が出たら、その時点で原因や対策を議論すればいいのです。問題もない段階からあらかじめ批判的な議論をする必要はまったくないのです」

 日本経済の20年に及ぶ低迷は、日本人が自分の国に自信を持てなかったという、まさに「気」による部分も大きい。それが今、金融・財政・産業育成の併せ技で、劇的に改善しようとしている。それなのに、なぜ彼らは必死にその芽を潰そうとするのか。

 前出・田原氏は、「既得権益集団が日本を牛耳っている」としてこう語る。

「その代表的な存在が官僚たちであり、次に政治家です。彼らは改革など行われず、〝今〟の状態が続くのがいちばん都合がいい。そして、マスコミもその一端を担っていることは否めません。政権を叩けば部数につながり、視聴率が上がる。そういった思考に囚われていると言えます」

 元経済企画庁長官の堺屋太一氏も田原氏と同様、官僚機構の存在を指摘する。

「アベノミクスに対し、先走ったかのような批判が出ているのは、先々、官僚システムが崩壊することへの恐れと、結局は口だけで官僚システムが崩壊しないんじゃないかという諦めと、両方の見方があるからです。だからこそ批判に動じず、安倍首相は改革を成し遂げる必要があります」

まっ先に否定する人たち

 元通産官僚でもある堺屋氏は、歴代の政権のブレーンとして、公務員改革の必要性を唱え、そのための法案策定などを行ってきたが、常に、最後は官僚機構の抵抗で頓挫してきたという。

「アベノミクスにとって最大の難関は、〝第三の矢〟と呼ばれる成長戦略の実現です。第一の矢・金融緩和、第二の矢・財政出動までは、出来合いの矢を番えて射るようなものです。しかし、第三の矢は、既得権を外して造らねばならない。そこでは既得権益集団の大きな抵抗が予想されます。その中心となるのが、官僚システムです」(同)

 アベノミクスの目的は、デフレ不況を脱し、新たな産業を育て、再び経済を成長軌道に乗せること。そのためには、無意味な規制など、民間の活力を阻害する要因を排除していかなければならない。だがそれは、官の権益縮小に繋がる。

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