古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジン動画版Vol.002
第2回「産業競争力会議の民間スタッフ~官僚vs民間の戦いを避けるための方法~」

産業競争力会議――官僚の罠にはまるのか

古賀: 次に、これも第三の矢に関連する話ですが、ばらまきの成長戦略ではなくて本当に民間主導の民間の自由な活動による成長を軌道に乗せるかどうかという第三の矢の話のなかで、「産業競争力会議」というものがあります。

 これは竹中平蔵さんとか、楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長とか、みなさんがよくご存知のバリバリの革新派が何人か入っている会議なんですけれど、この産業協力会議の肝になるはずの規制改革を扱う「規制改革会議」というのが産業競争力会議とは別にできました。皆さんもよくご存知の東京新聞論説副委員長の長谷川幸洋さんがメンバーに入っていて、「頑張る」とおっしゃっているんですけれど、このようになぜか会議が2つに分かれている。

 すごく不思議なのは、竹中さんとか三木谷さんとか産業競争力会議に入っている方々が、産業競争力強化の「最大の柱」「1丁目1番地」と位置づけているのが「規制改革」なんですね。自分たちのいちばん大事な仕事は「規制改革です」と言っているのに、なぜかいちばん大事な仕事は別の場でやりますという形になっているんです。これは非常に変なことだと思うんです。

 役所というのは、原発についてもこの2年間、会議をたくさんつくっているんですよ。それで、この部分についてはこっちの会議、あっちのテーマはあなたたちにお願いしますという具合に、いくつかに分けて進めさせるんですね。もちろん、「有機的連携」という言葉は使うんです。

 たとえば、いくつかの会議に同じ委員を一人入れておいたりする。産業競争力会議と規制改革会議には岡素之さん(住友商事相談役)がその両方に入ってリエゾン(連絡役、橋渡し役)するということになっているんですけれど、実際はそんな連携というのは個人的にできるものではなくて、結局、事務局同士、つまり官僚同士が仕切るということになってしまうんですね。

 そうなるとなにが起こるかというと、こういうことなんです。産業競争力会議では「規制改革」が大事だということになっていて、「それは規制改革会議がやってくれるね」と思っていると、「規制改革会議のテーマはこういうものですよ」というテーマ設定を実は役人がやっている。

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著者:古賀茂明
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