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淡路島地震(歴史が示す)は「南海トラフ大地震」の前兆だ!
震度6弱を記録した淡路島。マグニチュードは6.3。兵庫県南部地震の震源から30km南の地点で発生した〔PHOTO〕朝井 豊

 誰もがあの〝悪夢〟を思い出したことだろう。4月13日午前5時33分に起こった淡路島の中央部を震源とする地震。幸い死者は出なかったものの、大阪、兵庫など5府県で31人が重軽傷を負い、2837棟の家屋が損壊した。

 気象庁は、今回の地震は「淡路島を南北に走る断層で発生したもの」とし、「南海トラフ地震と関係がある可能性は低い」と発表した。

 だが、本誌の見解は大きく異なる。多くの専門家を取材した結果、今回の地震は「南海トラフ地震」の前兆である可能性がきわめて高いと考えられるからだ。

 南海トラフ地震とは、太平洋沖を日本列島に沿うように走っている溝(南海トラフ)を震源とする地震のこと。

 内閣府中央防災会議の被害想定では、この地震がM9.1の場合、西日本を中心に死者は31万1000人となり、うち津波による死者が約7割の22万人に達するという。全壊、焼失家屋は227万1500棟。ライフラインもズタズタになり、上水道の断水で3440万人が影響を受け、2710万軒が停電に見舞われる。避難所暮らしの人口は500万人。経済被害も甚大で、GDPの42%にあたる220兆3000億円もの被害が出るというのだ。

「今回の地震で、また一歩南海トラフ地震に近づいたと考えています」

 と明言するのは、武蔵野学院大学の島村英紀特任教授だ。

「西日本が載っかっている大陸プレートは、北西に向かって移動するフィリピン海プレートに常に引きこまれています。大陸プレートが引きこみに耐えられなくなり、元の位置に戻ることで発生するのが『海溝型地震』である南海トラフ地震。