多声的な構成の本「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」をインテリジェンスの視点から読む
佐藤優直伝「インテリジェンスの教室」Vol.012 読書ノートより

読書ノート(No.30)

丹羽宇一郎「日中で意地の張り合いをしてもプラスにはならない
 『週刊東洋経済』2013年4月13日号

 前中国大使(元伊藤忠商事会長)の丹羽宇一郎氏が、尖閣諸島のうち3島(魚釣島、南小島、北小島)の所有権を日本政府が購入したことに対して、中国政府がどのような認識を持っていたかについて、以下の証言を残している。

――都による尖閣諸島購入計画の表明後、英国ファイナンシャルタイムズ紙のインタビューで日中関係の先行きに懸念を示し、外務省から注意を受けました。このとき、抗議の辞任をする選択肢もあったのではないですか。

(丹羽)私はあのインタビューで都の計画には賛成も反対もしていない。「本当にやったら、たいへんなことになる」という実感を伝えただけだ。

 あそこで私が辞表を出していたら、かえって日中関係はおかしくなったのではないか。自分のことを考えるなら辞めたほうがよかったが、日中両国のためにベストな判断をしたと思っている。

――その後に都ではなく国が購入する、いわゆる「国有化」がなされたことで、中国側は極めて強硬な態度に・・・・・・(略)

このテーマについて深く知るための「連読」3冊
・『毛沢東選集 第二巻』 毛沢東「持久戦について」(1938年5月) (北京・外文出版社、1968年)に収録。
・『帝国主義と革命』 エンベル・ホッジャ(マルクス・レーニン主義文献翻訳グループ) 人民の星社 1979年
・『ゲッベルス メディア時代の政治宣伝』 平井正 中公新書 1991年
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