チャイナリスク吹き荒れる中国で一人勝ちのCPグループ ~「風険投資」で投資を拡大し続けるハイリターン経営とは?
文/モーニング編集部
NHK取材班のインタビューを受けるタニン会長 (写真提供: NHK 以下全点)
タニン・チャラワノン氏略歴
1939年タイで生まれる。香港の商業専門学校を卒業し、2人の兄が創業したCPグループに入社。1969年に社長に就任、1989年には会長兼CEOに就任。飼料、畜産・水産、食品加工から情報通信、金融、保険、医薬品まで取り扱い、年間総売上高は3兆円を超える。世界各国で幅広くビジネス展開しており、日本の明治乳業(1989年当時、現・明治)とも技術提携している。

今、中国はチャンスに満ちあふれた時期

 年間総売上3兆円以上---。主力の食品を筆頭に、農業、金融、通信、流通、不動産にいたるまで数多くの業種に幅広く展開し、欧米・アジア30ヵ国の企業250社を傘下におさめる超巨大企業・CP(チャロン・ポカペン)グループ。日本をはじめとした外資系 企業の多くがチャイナリスクを避けて中国市場から撤退するなか、CPグループはタイに本社を置く外資系企業でありながら中国での投資を拡大し、巨額の利益を手にしている。

 中国名・謝国民。タイ国籍の華僑であるCPグループ会長のタニン・チャラワノン(74歳)は、今こそ中国への投資を拡大すべきだと考えている。

 「タニン会長は『危機』という言葉には『危険』という意味に加えて、『機会』という意味も含まれると言います。チャイナリスクが吹き荒れる中国は彼にとって、広大な国土にチャンスがあふれる投資先なのです」(NHK取材班)

 これまでほとんど取材に応じたことのなかったアジア屈指の大物企業家・タニン会長。インタビューをおこなったNHK取材班から聞いたタニン会長の発言には、数々の修羅場をくぐり抜けてきた男の自信が垣間見られる。

 「タニン会長は、なぜ日本の企業はこんなチャンスに満ちあふれた時期に中国から撤退するのか、と言います。中国13億人の人々はやっと購買力を持ち始めたところで、国内の需要は今後さらに拡大するだろうと。そんな時に撤退するのは もったいない。『私が日本企業の経営者なら、今こそ投資拡大のタイミングだと判断するだろう』と語りました」(NHK取材班)

アニメ化されたタニン会長。鄧小平氏との会見の様子
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