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戦争が始まったらこうなる 北朝鮮vs.米・日・韓の戦い
緊急内幕レポート
週刊現代 プロフィール

 そんな中、ケリー米国務長官が、4月12日から15日まで、韓国、中国、日本と北朝鮮を取り巻く3ヵ国を回る、東アジア初外遊に出た。

 アメリカ国務省関係者が語る。

「わが国はいままさに、韓国と合同軍事演習の最中で、いつでも実戦に移す準備はできています。今回のケリー国務長官の3ヵ国訪問で最重要だったのは、中国訪問でした。新指導者の習近平は、金正恩を救おうとしているのか、それとも滅ぼそうとしているのかを、しっかり見極めようとしたのです」

 これまでの東アジア地図は、日米韓vs.中朝という対立の構図だった。前世紀末に世界の冷戦構造が崩壊したが、東アジア地域だけはいまだに、冷戦構造を引きずっているからだ。

8割の確率で戦争が起きる

 だがこの伝統の図式に最近、異変が起こっている。それは、中国の態度の変化である。

 習近平政権は、いまの大荒れの北朝鮮をどう見ているのか。中国の外交関係者が明かす。

「かつて毛沢東と鄧小平は金日成を、朝鮮戦争を共に戦った"血を分けた誼"と見なしていた。続く江沢民と胡錦濤は金正日を、兄弟国の"特別な弟分"と見なしていた。金正日は計7回訪中したが、北京へ来れば必ず中国共産党のトップ9が全員揃って歓待する習慣があった。

 だが習近平は金正恩を、単なる"物騒な若造"としか見ていない。だから、北朝鮮のミサイル実験や核実験を受けて、いともあっさりと、北朝鮮への重油・食糧・肥料の援助ストップを決断したのだ。

 わが国にとって絶対に看過できないのは、朝鮮戦争時代の悪夢である米軍が北朝鮮に侵入してくることだけだ。それさえなければ、いつ核兵器の矛先をわが国に向けてくるか知れない金正恩という狂った指導者など、いつ失脚しても構わない。それが習近平新主席のホンネだ」

 この中国の外交関係者によれば、中国外交部では、北朝鮮人のことを「棒子」と呼ぶ。トウモロコシばかり食べている棒のような奴という意味だ。また、金正恩第一書記のことは「三胖児」(デブの三男坊)という隠語で呼んでいるという。それくらい、いまの北朝鮮と金正恩を蔑視しているというわけだ。

 4月10日には、中国共産党機関紙『人民日報』が発行する中国最大の国際情報紙『環球時報』に、中国で最も有名な北朝鮮研究者の張瑰・中国共産党中央党校教授が、次のような原稿を寄せた。