Digital Experience! TOP>現代ビジネス>ITトレンド・セレクト
ITトレンド・セレクト
2013年04月18日(木) 小林 雅一

グーグルや百度が注力する「ディープ・ラーニング」とは何か?

〔PHOTO〕gettyimages

 米グーグルが先月、カナダのAI(人工知能)研究所「DNNresearch」を買収したのに続き、今月は中国のグーグルとも呼べる百度(Baidu)が独自のAI研究所をシリコンバレーに設立した。

 両者には共通項がある。それは「ディープ・ラーニング(Deep Learning)」と呼ばれる、最先端のニューラルネットワーク技術を研究することだ。他にもマイクロソフトやIBMなど巨大IT企業も、この分野の研究開発に力を入れていることで知られる。

 ディープ・ラーニングについては、以前にも本コラムで簡単に紹介したことがあるが、これが今後のIT産業を大きく揺るがす重要な技術になることは間違いないので、今回はもう少し詳しく解説しよう。

半世紀以上の歴史を持つニューラルネットの一種

 ディープ・ラーニングとは、要するに人間の頭脳を構成する無数の神経細胞のメカニズムを、従来よりも正確に模倣した新種のニューラルネットワーク技術のことだ。ニューラルネットは、AI(人工知能)の研究開発が始まった1950年代から存在する伝統的な技術だが、それは当初から山有り谷有りの険しい道のりを歩んできた。

 史上最初のニューラルネットは、米国のフランク・ローゼンブラットという研究者らが開発した「パーセプトロン」である。それは原理的に神経細胞とシナプス(接合部)の信号伝達メカニズム、つまり人間の頭脳の働き方を(極度に単純化したとはいえ)工学的に再現したものだったので、当時のメディアが騒ぎ立てて一大センセーションを巻き起こしたと伝えられる。

1
nextpage
  • PR
  • PR
新着記事
MORE
BackNumber
MORE
ArticleRanking