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独占インタビュー 大谷翔平 打撃コーチは気が付いた

2013年04月16日(火) 週刊現代
週刊現代

 衝撃の開幕スタメンデビューと、いやが上に膨らむ期待—もちろん「時期尚早」の声はある。「二刀流」は真の意味では実現されていない。いま彼はどの位置にいるのか。コーチが明かすホントのところ。

コーチが謝った理由

「大谷(翔平)はまだ、プロの打者ではないですね。だけど能力は素晴らしい。打者によっては10年やっても20年やっても一番悩むようなことが、彼はすでにできているんですから」

 日本ハムの渡辺浩司一軍打撃コーチは、高卒ルーキーとして張本勲以来、54年ぶりの開幕スタメンを勝ち取ったドライチの印象を、こう語りはじめた。

 ペナントレースが開幕して、10日あまり。初めてのシーズンを「二刀流」選手として戦う大谷翔平(18)の姿は、選手、コーチを通じて30年近くユニフォームを着てきた現役のベテランコーチの目には、どう映っているのか。

「一番すごいのは、スイングの軌道がまったく崩れないという点です。これは、打者の永遠のテーマと言っていい。だが大谷は、たとえ下半身が崩されてしまっても、バットの軌道、つまり上半身は決してブレない。だから、ことスイングに関しては、我々も触ってないんです」

 渡辺コーチがその凄みを実感したのは、ある「失敗」がきっかけだった。

「一度、彼に謝ったことがあるんですよ(苦笑)。『すまん、この間言ったことは忘れてくれ』って」

 それは春季キャンプの時のことだ。一軍に帯同していた大谷が、一時ファームに戻るタイミングで、渡辺コーチはこんな提案をしたのだという。

「『センターを中心に打とう』と話したんです。彼はそれを忠実に守ろうとしていたんですけど、札幌ドーム(での一軍のオープン戦)に戻ってきたら、打席で軸足が動いちゃっていた。先ほど話した通りで上(半身)の使い方がうまいものだから、下を抜きにして上だけでセンターに打ち返そうとしていたんです。

『ああ、完全に私のミスだ』と。それで『好きに打て。その代わり、下はドッシリだぞ』とだけ伝えた。そしたら……」

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