文化と歴史の違いを乗り越え、東アジアのリーダーを目指す! 日・中・韓の若者がコラボする学生団体が頑張っている
昨年度エンディングパーティにて

3ヵ国の混成チームで起業のコンテストを行う

 「内向き」「草食系」などとメディアでよく揶揄される日本の学生。しかし、それは正確ではない。この欄で何度も指摘しているように、外向きでガッツ溢れる学生たちも育っているからだ。

 今回は、21世紀に世界最大の成長センターとなるアジアを舞台に、その将来のカギを握る日本・中国・韓国の3ヵ国の次世代リーダーをコラボさせようと、日本の学生たちが立ち上げた学生団体の奮闘を紹介したい。

 この、日中韓のトップレベルの大学に通う学生たちがコラボする団体の名前は「OVAL」という。日本からの主要参加者が通う大学は、東大、京大、一橋大、早稲田大、慶応大、上智大など。韓国はソウル大、高麗大、梨花女子大など。中国は北京大、清華大、中国人民大など。どこも一流校だ。

 OVALは単なる交流団体ではなく、日中韓の学生が混成チームを組んで起業のアイデアを競い合うコンテストの場である。各国から1人ずつ、合計3名で1チームを編成し、協力しながらビジネスのアイデアを出していく。

 共通言語は英語。3ヵ国の学生から成るチームは、9泊10日の合宿を行い、寝食を共にしながら起業アイデアをまとめる。それをプロの審査員に評価してもらう。こういう流れだ。

 アジアの次世代リーダーたちが、英語で交流しながら議論を重ね、力を合わせて一つの物事を達成していく非常に刺激的な機会だ。2003年に始まったOVALは今年、10周年を迎える。実行委員長の本橋巧朗さんに話を聞いた。

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---まず、OVALの醍醐味について聞かせてください。日中または日韓という風に、2国間で交流をしている学生団体は結構ありますが、日中韓の3ヵ国というのは珍しいと思います。どんな経緯でこの3ヵ国でやることになったのですか?

 OVALが初めて開催されたのは2005年です。当時、中国と韓国がアジアで急成長してきているのに対し、日本の成長は停滞している時期でした。その現状に危機感を持った日本の学生たちが、「実際に中韓の学生と本気でぶつかってみよう」と企画したのが始まりでした。

 さらに、日中韓の3ヵ国が互いに関係が悪い国同士だから、という理由もありました。3ヵ国のうち2国が対立したとき、残りの国が仲介に入れるわけです。

 OVALは、ただおしゃべりして遊ぶだけの国際交流ではありません。「本気で議論し、ぶつかり合い、互いの文化的背景を実感する」という、国際協働です。

---ディベートや勉強会を行うのではなく、起業のコンテストという点はユニークですね。テーマが起業のコンテストになった狙いと経緯を聞かせてください。

 OVALは「他国の学生との真剣な議論を通じて価値観や文化の違いを実感し、そこで生じるコンフリクトを乗り越えて、成功体験をしてもらう」というビジョンを掲げています。この目的を達成するためには、議論の対象としてビジネスが最適だと考えています。なぜなら、ビジネスプランニングにおいては、主観を交えつつ客観的なデータを用いて真剣な議論ができるからです。

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