「画家になれなくて、起業の道に行った」家入一真さん
【第4回】 「僕は今、お金がなくなって、変化している最中なんです」

[左]米田智彦さん(フリーエディター)、[右]家入一真 さん(Liverty代表、連続起業家/クリエイター)

【第3回】はこちらをご覧ください。

僕に「死ね」と言ってきた人たちのツイートを見た

米田: 「CAMPFIRE」のローンチのときにお話しした内容に戻りますけど、「どういう人にアイデアを掲載してほしいですか?」って家入さんに聞いたら、「"ドロっとしたもの"を持ってる人がいいな」というお返事だったんですよね。当時、それがすごく印象深かった。今はちょっと違うのかもしれないですけど。

家入: ああ、確かにそう言ってましたね。

米田: 家入さんは著書でも「自分のコンプレックスに忠実に」みたいなことを書いてますよね。それで思うんですけど、今、「ソーシャルだと喜怒哀楽があんまり出せない」とか、「怒ってる自分やうじうじしてる自分を出すと、フォロワーやフレンドが減ったり、あんまり『いいね!』を押されなくなる」とか、そういうムードがありますよね。

 だけど、「ドロっとした感情」というか、ハングリーであることとか、悔しさとか、そういう部分って、モチベーションとかをドライブさせるのに必要だと思うんです。

家入: 表現したり、ものを創り出したりする人って、往々にして常に怒っているんですよ。社会に対してか、何に対してかは分からないですけど。

僕らの時代のライフデザイン
著者: 米田智彦
ダイヤモンド社 / 定価1,575円(税込み)

◎内容紹介◎

近年、働き方や暮らし方が多様化するにつれて、多くの人が自分なりの人生をデザインし始めています。パラレルキャリア、コワーキング、独自の経済圏、DIYリノベーション、デュアルライフ、海外移住・・・。こうした働き方・暮らし方を一部の著名人、経済的成功者だけのものだと思っていないでしょうか? 実は、日本にもすでに多くのライフデザイナーたちが存在します。人生は「選択」と「意志」次第で、いくらでも自由に設計することができるのです。家やオフィス、家財道具を持たずに旅しながら暮らす生活実験プロジェクト「ノマド・トーキョー」から見えてきた、新時代の働き方・暮らし方とは。

米田: 僕も、Facebookの設定をたまに「自分のみに公開」にして、そこでずっと怒ってるんですよ。単に誰かに怒っているということじゃなくて、社会に対して思うこと、自分に対して思うことを書いてね。そういう「違和感」が、何か次のアクションや生み出すものにつながると思いますけどね。

 もちろん、そんなものは人の目には晒せないですけど、とりあえず、自分のみの備忘録としてメモしているというか、吐き出してます。怒ってる自分も自分ですから。その感情の発露を忘れたくないんです。

 また、そういうエネルギー自体を何かに使わないともったいない。実際、たまに後で読み返すと、ものを考えるヒントになるんです。

家入: 人の行動って、ソーシャル上で共感されたり、リツイートされたり、シェアされたりしやすいものに向かってどんどん最適化されていく。その結果、「怒りや悲しみは救いましょう」っていう方向でシェアされることもありますけど、そこについては「いいね!」はできないですよね。

 (共感やリツイートやシェアなどを)されないものは出せない。そういったことで、出せなくなってるんじゃないですかね。

米田: 家入さんも出せない?

家入: まあ、出すときは、何か言われてカチンと来て、非公式リツイートって形で「オリャー!」って怒ったり。でも最近は、そういうのはよろしくないなと思って、していません。もともと悲しいことは書かないようにしてるし、出してないですね。

米田: その辺も家入さん、変わったんですね。

家入: そうですね。へこんでるときも、素直にそういったものは出さないです。

米田: だけど、喜怒哀楽の感情みたいなものが人間から消える訳ではないし。

家入: そうですね、確かに、出さないからって、なくなってるわけじゃないですよね。

 それだけに、一つターゲット見つけると、集中してくるでしょ。「Studygift」が炎上したとき、「なんでこの人たちは僕にこんなことを言ってくるんだろう?」と思って分析したことがあるんです。

 僕にすごい言葉を使って来た人とかね。ほんとに「死ね」とか。そう言って来た人たちの他のツイ―トとか見てみようと思って。

 僕の前は河本準一さんに対して、年金不正受給のことで来ましたよね。何か一つ矛先を見つけると、みんな、すごいですよね。たまたまTwitterとか見たりすると、集中の仕方がすごい。あれは病みますよ。

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