カイジ「命より重い!」お金の話
【第2回】 一億総「カイジ」時代が到来する!?


漫画『賭博黙示録 カイジ』とは?

自堕落な日々を過ごす主人公、伊藤開司(いとう・かいじ)。そのカイジが多額の借金を抱えたことをきっかけに「帝愛グループ」をはじめとする黒幕との戦いに挑んでいく大人気漫画。命がけのギャンブルを通じて、勝負師としての才能を発揮するカイジだが、その運命は果たして・・・。

(作者:福本伸行 講談社『週刊ヤングマガジン』で1996年11月号~1999年36号まで連載された作品)


【第1回】はこちらをご覧ください。

前回のアンケートでみなさんに次のような"クイズ"を出しました。

 日本人で消費者金融の利用経験がある人は何人いるでしょうか?

 正解は、約1500万人。国民約8人に一人の計算です。

 では、5件以上の消費者金融から借金をしている多重債務者はどれくらいいるでしょうか?

 答えは107万人です(日本信用情報機構調べ)。2012年の出生数が103万人(厚生労働省)ですから、生まれた赤ん坊がすべて多重債務者になってしまうような状況です。それだけ多くの日本人がカイジと同じ世界にいるのです。

消費者金融の利用目的は「生活費の補てん」

 NTTデータ研究所の調査によると、消費者金融を利用する目的は、以下のように分類されます。

生活維持借入タイプ 36.50%
一時借入タイプ    19.70%
趣味・娯楽タイプ   15.80%
多重借入タイプ   21.80%
小額借入タイプ   6.20%
    (合計100%)

商品者金融の利用目的

 このグラフをみると、生活を維持するために借り入れをしている人が1/3以上いることに気がつきます。これらの人はつまり、「生活費の補てん」のために消費者金融からお金を借りているのです。

 日本は、経済大国だったはずです。生活をするために借金をしなければいけない、という理由がこんなにも多いことには驚きを隠せません。

 日本の失業率は、先進国の中でも低水準をキープしています。「上がってきた」と言われてはいますが、それでも欧米に比べたら、かわいいものです。

 みんな仕事をしているのです。給料をもらっているのです。それなのになぜ借金をするのでしょうか?

 生活が苦しいとはいえ、途上国と比較したら、日本では随分豊かな暮らしができるはずです。どんな不況時にもアルバイト求人誌には人材募集が載っています。もちろん、個々人によって様々な事情があるとは思いますが、総じて観れば「働き口」はあるのです。

 では、なぜこんなにも多くの人が借金漬けになってしまったのでしょうか?

 経済学の観点から考えると、いくつかの「理由」が見えてきます。今回はそのうちの一つ、「給料」についてご説明しましょう。

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