「ダイバーシティ・デザイン」の時代

〔PHOTO〕gettyimages

 これからの世界で求められているデザインは、社会や企業経営の在り方を多様な形に変えていく「ダイバーシティ・デザイン」だと言える。

 コロンブスの時代からアメリカ社会が、ダイバーシティ(diversity)な世界の象徴として、男女不平等、権力格差、国籍の違いなどが、常にアート、カルチャー、ビジネスに斬新な切り口を与えてきたように、急速にグローバル化する世界のなかで、国籍、文化、テクノロジー、ジェンダー、年齢など、異なる考え方や生活パターンを、製品やサービスのデザイン開発チームの中に取り込むことで、新しい市場や価値を創っていく「ダイバーシティ・デザイン」の時代の到来だ。

 今回は、全世界共通で障害や能力を問わず使用できるユニバーサルデザインとは一味違う、「ダイバーシティ・デザイン」のビジネスにおける最大活用法のポイントを紹介する。

①刺激が飛び交う空間づくり

 まず、高学歴の優秀な人材が集まると、より人々が満足するものをつくることができるといったステレオタイプな幻想を、すべて捨てることからはじめよう。急激な社会変化に即応できる組織づくりのために必要なものは、あらゆる国籍、文化、言語、性別、年齢、テクノロジーに対してオープンな個性溢れる「環境」だ。

 知識や専門性が交わるようメンバーを集め、どんな化学反応が起きるかわからない多種多様な空間を開発し、まるで動物園のような環境でプロジェクトを組む方が、新たな革新につながるきっかけを、より多く見つけられるだろう。

 最近問題となっている「日本製品離れ」も、開発チームのダイバーシティー欠如、あるいは市場のダイバーシティへの理解不足が原因ではないか?

 これらの課題を解決していくためにも、世界中で起こる目まぐるしい変化を受け入れながら、難問に果敢に挑んでいく"戦闘能力"が必要だ。多様性に富んだ真にグローバルな会社をつくりたいと思うのであれば、地球を丸ごとギュッと小さくしたようなデザイン開発チームをつくることをオススメする。

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