賢者の知恵
2013年04月12日(金)

高橋洋一著『アベノミクスで日本経済大躍進がやってくる』
~第1部「俗説をただす」より3編、全文掲載~

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「大胆な金融緩和によるデフレ脱却」を唱えるアベノミクスを市場は高評価。民主党政権時代の停滞がウソのように円安と株高が進み、景気回復の足音は確実に大きくなってきた。日銀新総裁のもとで本格的に金融緩和が実施されれば、日本経済は復活し、「失われた20年」で手にするはずだった「富」を取り戻すことができる---。

 10年以上も前からインフレ・ターゲット導入によるデフレ退治を主張し、安倍首相の経済ブレーンとして金融政策のアドバイスもしてきた筆者が、世界標準の最新理論と、豊富で具体的な事例・データをもとにアベノミクスが経済を回復させるメカニズムを平易に解説する。

 また、反リフレ派がまき散らすトンデモ理論---「金融緩和をすると国債が暴落する」「金利が急騰して銀行が大打撃を受け、金融システムが崩壊する」「ハイパーインフレが来る」「金融緩和は通貨安戦争を引き起こす」「物価が上がるだけで賃金は上がらないから、国民生活はますます苦しくなる」等々---を木っ端微塵に粉砕。あわせて、政府中枢の仕組みを知る筆者だからこそ見えてくる、「アベノミクスの死角」についても言及する。

 俗論・珍説に惑わされないために、財務省や日銀の「情報操作」に躍らされないために、そして日々の経済ニュースを正しく理解するために、必読の一冊。

 序章全文はこちらをご覧ください。

 

第1部 俗説をただす

【俗説2】
デフレを金融政策で止めることなんかできない。

 物価が上がったり下がったりする現象の背後には、拍子抜けするほど素朴な論理が働いています。モノの量の増加よりも通貨量の増加が多くなれば、モノの価値が上がり、インフレになります。モノに相対的な希少価値が生まれるからです。

 同じ理屈で、モノの量の増加よりも通貨量の増加が少なければ、モノの価値が下がり(通貨の価値が上がり)、デフレが起きる。これは「貨幣数量理論」と呼ばれる考え方です。

 実際に、通貨供給量(マネーサプライ)と物価上昇率の増減率の関係を見てみましょう(図3)。

 このグラフでは、右肩上がりの直線に沿うように、各国の点が分布しています。分布傾向を示す中心線を「回帰直線」といいますが、この回帰直線は物価上昇率と通貨供給量の増減率が正の相関関係にあることを示しています。

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