佐々木俊尚「ブレイクスルーな人たち」
2013年05月05日(日) 佐々木 俊尚

佐々木俊尚 × 岩佐琢磨(CEREVO代表取締役) 【前編】「3Dプリンタブームが火をつけた製造業のイノベーション!ニッチな需要はグローバルにある」

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[左]佐々木俊尚さん(ジャーナリスト)、[右]岩佐琢磨さん(株式会社CEREVO代表取締役)

※この対談は2012年11月に収録したものです

10ヵ国で各国5万人、世界で50万人をターゲットに

佐々木: 『フリー』を書いたクリス・アンダーソンの近著『メイカーズ 21世紀の産業革命が始まる』が話題です。3Dプリンタの発展などで、製造業のパーソナル化が始まっていることを告げる内容で、非常におもしろい。

 しかし、どうも実感がわかなかったところもありました。模型のヘリコプターをつくって販売する例があげられているのですが、それは製造業に革命が起こるほどのことなのか。生活に必要なものすべてを、3Dプリンタでつくる時代は本当にくるのか---。

 そこで今日は、製造業の新しいあり方を実践している株式会社Cerevoの代表・岩佐琢磨さんをお招きして、そのあたりのことを聞いていきたいと思います。さっそくですが、Cerevoでは何をつくっているのでしょうか?

岩佐: 今の主力商品は、LiveShellという小型のインターネットライブ配信機器です。手持ちのビデオにケーブルを接続するだけで、インターネット環境があれば、UstreamやYouTubeなどのライブ配信がすぐにできます。これは2万6,800円で販売しています。

佐々木: シンプルですね。そういう商品って、今までなかったんでしょうか?

岩佐: 意外となかったんですよ。スマートフォンからでも一応、インターネットライブ中継はできますが、マイクの性能はよくないし、手振れも補正できない。でも、その上位機種となると、かなり専門的な業務用の機材しかなくて、中間の商品がなかったんです。

佐々木: そんなにライブ中継をする人って、多いんでしょうか?

岩佐: 最初は個人向けを想定していたのですが、実際販売すると、スモールビジネスに使われる方が多いですね。例えば、どこか地方の町の議会を中継したいという要望や、農家が野菜を育てて収穫する過程を中継するなどのニーズがあるんです。海水浴場の波の様子を中継したいというのもありました。

佐々木: ウェブカメラみたいな使われ方をしてるんですね。

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