アベノミクス第1の矢は放たれた! 黒田日銀が大胆な「量的・質的金融緩和」を打ち出し、今後の焦点はいよいよ"規制改革"に!

2013年04月05日(金) 長谷川 幸洋
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 私を含めてジャーナリストやメディアは基本的に「あら探し」が大好きだ。大胆な金融緩和を断行して一段と株高円安が進んだとなると、緩和の効果を認めないわけにはいかない。だから、効果を認めたうえで「円安はいい話ばかりじゃないぞ。困ってる人もいるぞ」という批判がある。

 冒頭の国会議員は安倍政権を支持しているが、それでも「東北地方では灯油の値段が上がって困っている」という話をしてくれた。東京は春めいてきたが、東北はまだ寒くて「ストーブの燃料代が円安でかさんでいる」というのだ。ほかにも値上がりした食品とか日用品がある。

 そういう声にどう応えるか。そこが課題の1つだ。基本的には日本経済全体で見れば、円安は景気にプラスなのだから、業績が回復した、ないし回復が見込める企業には、ぜひボーナスや賃上げで働く人に報いてもらいたい。

 財政政策で言えば、無駄遣いや非効率の塊がないかどうか。たとえば乱立した官民ファンドなど、うたい文句とは違って官僚の天下り先になるだけではないのか。景気が良くなると、つい見過ごされがちだが、そこはしっかり監視しなければならない。

規制改革会議はもっと大玉案件をてがけるべき

 それから経済成長への本丸、規制改革だ。ここは私自身が規制改革会議委員を務めているので、責任逃れのような批判はしたくないが、目下、もっとも注目しているのは、以前のコラムにも書いた「国際先端テスト」である。

 国際先端テストとは、日本の規制を諸外国と比較して妥当、適正なものかどうかをチェックしようという試みだ。昨年の総選挙で自民党が政権公約に盛り込んだ。国際比較をすれば、「日本の規制はこんなに厳しかったんだ」とか「これは不要じゃないの」とかいった具合に国民の目にもあきらかになるので、改革への圧力になる。だから、私はテストのアイデアを高く評価している。

 1日の会議では、事務局が国際先端テストをどう実行するか、試案を出してきた。ところが、中身は「一般健康食品の機能性表示の容認」とか「次世代自動車普及促進に資するインフラ整備のための関連法令の見直し」「輸出通関申告官署の自由化」「市外局番の取得に係る品質要件の見直し」など、はっきり言って小粒なものばかりだった。

 そんな小玉案件ではなく、もっと大玉案件をてがけるべきではないか。たとえば、農業とか医療・介護、電力・エネルギーのような国民の関心が高いテーマである。諸外国で農地法の規制は。経営主体は。混合診療の実態は。さらに再生可能エネルギーを含めた電力事情はどうなっているのか---。

次ページ  こういう問題は新聞やテレビが…
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