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 そういった男女の付き合いの中で意志力がどう役に立つかというと、意志をコントロールしていけば、2人の間で起こっていることを認識する能力が向上するんです。

 例えば、会っている間に、「せっかく2人の間柄を改善してきたのに、昔の雰囲気に戻ってしまいそう」とか「昔の未熟だった頃のやり方に後退してしまいそう」という感じになったとき、それをすぐ認識できるようになります。

 実は私もパートナーとの間で、「もし2人の感情が行き違って、険悪なときの状況に戻りそうになったら、互いにこういうことを言って、互いを止めようね」と決めている言葉があります。それによって、両方とも冷静さを取り戻し、また楽しく付き合っていけるようにしようと約束しているのです。

 実際、その言葉を口にすることで、ケンカは中断しますし、2人ともゆっくりと物事を考えられるようになっています。「私たちの間には、ケンカをするよりも大事な最終的な目標があるんだ」ということを、一緒に思い出すからです。

 もちろん、意志力を使ったからと言って、すべてがすぐに劇的に改善されるわけではありません。でも、少なくとも、以前の悪い雰囲気になりそうなときに、それをすばやく察知し、食い止める有力なツールにはなるんですよ。

〈後編に続く〉

 

 

ケリー・マクゴニガル (Kelly McGonigal, Ph.D.)
ボストン大学で心理学とマスコミュニケーションを学び、スタンフォード大学で博士号(心理学)を取得。スタンフォード大学の心理学者。専門は健康心理学。心理学、神経科学、医学の最新の研究を応用し、個人の健康や幸せ、成功および人間関係の向上に役立つ実践的な戦略を提供する講義は絶大な人気を博し、スタンフォード大学で最も優秀な教職員に贈られるウォルター・J・ゴアズ賞をはじめ数々の賞を受賞。各種メディアで広く取り上げられ、『フォーブス』の「人びとを最もインスパイアする女性20人」に選ばれる。ヨガ、瞑想、統合医療に関する研究をあつかう学術専門誌『インターナショナル・ジャーナル・オブ・ヨガ・セラピー』編集主幹を務める。著書『スタンフォードの自分を変える教室』が世界各国でベストセラーに。
安藤美冬 (あんどう・みふゆ)
株式会社スプリー代表。1980年生まれ、東京育ち。慶応義塾大学卒業後、(株)集英社にてファッション誌の広告営業と書籍単行本の宣伝業務経験を積み、 2008年には社長賞を受賞。2011年1月独立。ソーシャルメディアでの発信を駆使し、一切の営業活動をすることなく、多種多様な仕事を手がける独自の ノマドワークスタイルが、TBS系列『情熱大陸』で取り上げられる。またNHK Eテレ『ニッポンのジレンマ』では30代の若手論客として、フジテレビ『Mr.サンデー』ではゲストコメンテーターとして出演。『自分をつくる学校』の運 営、野村不動産やリクルート、東京ガスなどが参画する新世代の暮らしと住まいを考える『ポスト団塊ジュニアプロジェクト』ボードメンバーのほか、日本初の スマホ向け放送局『NOTTV』でのレギュラーMCや連載の執筆、講演、広告出演など、企業や業種の垣根を超えて活動中。2013年春創刊のシングルアラ フォー向け女性誌『DRESS』では、「女の内閣」の「働き方担当相」を務める。猫と旅と映画と本をこよなく愛する32歳。11月29日、初の著書『冒険に出よう』がディスカヴァー・トゥエンティワンより発売。公式ホームページ: http://andomifuyu.com/

 

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