ケリー・マクゴニガル×安藤美冬 【前編】
恋人やパートナーと険悪になっても、ケンカを避ける良い方法があります

世界中の読者が関心を持つテーマ「誘惑に負けない力」

安藤: 今日は『安藤美冬流 21世紀の歩き方』第6回のゲストとして、今ベストセラーになっている『スタンフォードの自分を変える教室』の著者、ケリー・マクゴニガルさんにお越し頂いています。日本滞在中のお忙しいところ、お時間を頂きましてありがとうございます。

マクゴニガル: 私に興味を持ってくださり、嬉しいです。ありがとう。

安藤: あのぅ、何とお呼びすればいいでしょうか? ケリーさんでよろしいですか?

マクゴニガル: いいですよ。ケリーでも構いません。

安藤: 『スタンフォードの自分を変える教室』の日本語版がよく売れていて、もう40万部を超えているそうですね。

マクゴニガル: 45万部になったと聞いています(※部数は対談時のもので、現在は約50万部)。

安藤: 私も読みまして、とても教えられるところが多く、大きな感銘を受けたのですが、なぜ日本でこんなに売れたと思いますか?

マクゴニガル: 良い質問ですね。私自身も、なぜ自分の著書が日本でこれだけの成功を収めることができたのか、理由をきちんと分析したいと思っています。北米でなぜこの本が人気を集めたかはわかっていますが・・・。

 たぶん、どの国の読者も、誰もが苦労している点を私が本で指摘したので、共感しているのだと思います。多くの人が、つい物事の処理を先延ばししてしまったり、誘惑に負けてしまったり、自信を失いがちになったり・・・といったことに悩んでいます。そのような、人々が共通して苦労し、解決策を模索している事柄について、日本の読者も関心を持ったのかもしれません。

安藤: 私は2年余り前まで会社勤めをしていましたが、現在は自分で会社を起こして、フリーランスの立場で仕事をしています。ただ、フリーで働くということは、上司もいない、同僚もいない状態でして、誰からも強制されない中で、それこそ自分の意志の強さが求められます。

 例えば、早寝早起きをするとか、やらなければいけないタスクをその日のうちに必ず済ませるとか、そういった意志力を試されるんです。

マクゴニガル: わかります。今はどうやって誘惑に負けず、計画を実行に移しているんですか?

安藤: 私はずっと、「自分に気合を入れれば何とかなる」とか「きちんとした心構えを持てば、自分の弱い部分を補える」と考えていたんですが、ケリーさんの本を読んで、本当はもっと科学的なやり方があるというのがよくわかりました。

 この本では、意志力というものを科学的に分析して、誘惑への対処のやり方や、問題解決の方法を提示している点にとても感銘を受けました。私自身、自分の意志の弱さに悩んでいる人間なので・・・。

 今日は、ご自分の女性としての魅力や、なぜ心理学の研究という分野に行き着いたのか、どんなふうにキャリアを構築してきたのかなど、1人の女性としてのケリーさんにスポットを当てて伺いたいと思います。

 というのは、マイケル・サンデル教授の『これからの「正義」の話をしよう』や、スタンフォード大のティナ・シーリグさんの『20歳のときに知っておきたかったこと』など、ここ数年、日本では、アメリカの大学の先生が講義する形式の本が非常に人気を博しています。ただ、講義の内容だけではなく、その人自身の人間性やパーソナルヒストリーなども、もっと聞いてみたいと思うことがあります。

 おそらくケリーさんは、この本に関する対談やインタビューなどでは、もっぱら意志力について多くの人から聞かれると思います。なので、私はちょっと違う角度から、1人の人間、1人の女性として、ときには少しプライベートな質問もさせて頂くつもりです。

マクゴニガル: それは面白そうですね! ぜひいろいろ聞いてください。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら