アメリカの学生が史上最も厳しい競争をしている一方、日本のエリートは少子化と入学定員数の増加で劣化している!

昔なら落ちていたはずの人間が、東大や早慶に合格している

 先週から今週にかけて、私をガックリと落胆させる事件が相次いだ。

 まずは、応援していた女子高校生が、目指していたアイビーリーグの名門大学に合格できなかった。「彼女をおいてどんな日本人が合格できるのか!」と言いたくなるくらい、条件も資質も能力も揃っていたのに・・・。残念の一語である。

 たまたま、その大学のアドミッション・オフィス(入学管理局)に私の知人がいるので、「今年の入試はかなりの激戦になる」というふうに、厳しい雰囲気については聞いていた(知人の名前を出すことは絶対にできないが)。しかし、まさかあの優秀な女子高校生が受からないとは、驚く他はなかった。

 今、日米の学生の実力差は、開く一方である。日本は、1992年と比べて18歳人口が41%も減っているのに、東大の合格者の定員は変わっておらず、慶応や早稲田に至っては学部を増やし、定員も増やしている。一方、アメリカでは、18歳人口がこの10年で12%も増えているのに、ハーバードもエールも合格者の定員を変えていない。

 しかも、アイビーリーグの座席は、アメリカ人同士だけで争っているわけではない。世界中から最優秀レベルの留学生が、同じ土俵にどんどん割り込んでくる。

 その結果、ハーバードもエールも今年、史上最多の志願者数と競争率を記録した。アメリカの一流大学に入るための戦いは、日本の大学入試のレベルでは考えられないほど熾烈である。そういった事情は、私の新著『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』で具体的に紹介したので、ご興味のある方はぜひお読み頂きたい。

 日本は人口減少で競争が「緩く」なり、昔だったら東大や早慶に受からないレベルの学生が、今では合格している。しかも、彼らはゆとり教育で受けてきたため、学力も知力も平均的に劣化している。

 一方、アメリカでは逆に、昔ならハーバードやエールに受かっていた学生が落とされている。この日米の差は大きい。

 日本ではいまだに「アメリカの大学は、高額寄付者や有名な卒業生の子弟が合格しやすい」などと誤解をしている人が多い。しかし、そういう「レガシー枠」は、今のアイビーリーグ名門大学では皆無である。大統領の推薦状も効果がない(不公正な関係が疑われて逆効果らしい)。

 実は、私も前述した女子高生のために、大学宛ての推薦状を書いた。誠意と情熱を込め、彼女をよく知る立場の人間として書いたのだが、効かなかった。考えてみれば、当たり前のことなのかもしれないが・・・。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら