【新連載キックオフ宣言】ジャーナリスト堀潤の新しい活動はここから始まる!
「目指せ"オープンジャーナリズム" 」

 筆者がNHKに退職届を提出した事が公になった3月19日、現代ビジネスの瀬尾傑編集長が「わたしたちもメディアの世界を変えたいという思いでやっています。ご一緒できるとすごく嬉しいです」とFacebookでメッセージをくれた。面識はなかったものの「ぜひ」と返事を返すと「今夜会いましょう」とまたすぐに連絡がきた。

 午後11時、新橋の居酒屋で落ち合い、終電の時間もすっかり忘れ午前2時頃まで二人で話し込んだ。

 組織の建前とジャーナリズムの実践が混在するマスメディアのジレンマ。ソーシャルネットワークの発達で加速する市民発信と既存メディアとの融合の未来像。一次情報保持者が直接発信する時代におけるジャーナリストの役割とは何か---話題は尽きなかった。なかでも、市民発信の可能性についての意見交換は盛り上がった

一次情報を持つ人々が直接発信する時代

 筆者は、去年6月から、ソーシャルネットワークを活用した市民投稿型映像ニュースサイト「8bitNews」を友人達と共に運営している。

 このサイトは、国民が自由に電波を使って発信できる権利「パブリックアクセス」の実現を目指し、前提となる市民側の発信力強化を目的に設立した実験サイトだ。 サイト側で投稿動画の選定や編集は行わず、市民が手元のスマートフォンやコンパクトカメラなどで撮影した動画がそのままYoutube経由で投稿される。

 パブリックアクセスとは、アメリカやヨーロッパ各国、そしてアジアでは韓国がすでに法律で保障している市民の権利だ。英国のBBCや米国各地のPBS・公共放送がその受け皿となり、市民映像を電波にのせて発信するサポートを続けている。8bitNewsでは市民から取材や撮影の相談があれば、メンバーとして登録しているマスメディア在籍者や経験者が本人に直接アドバイスをして発信の手助けをする試みも続けてきた。

 サイトの開設から半年以上が経過し、投稿テーマの偏りや投稿者が次第に限定されてくるなどの課題も見えてきたが、一般の会社員女性が撮影した総理大臣官邸前のデモの様子が世界各国からのアクセスで10万回以上再生されたり、原発作業員自身による内部告発の投稿動画が、後にテレビ・新聞によって取り上げられるようになったりと、一定の成果もあげてきた。

 一次情報を持つ人々が直接発信する時代に、日本のマスメディアは今後ニュースにどう関わっていくのか・・・。筆者が所属していたNHKをはじめ、民放各社ともに模索を続けているのが現状だ。

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