賢者の知恵
2013年03月23日(土)

"中学受験の神様"日能研・小嶋隆社長に訊く 【前編】
正解のない問題に創造的な答えを出す「レゴ型能力」が必要な時代です

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株式会社日能研関東代表取締役社長の小嶋隆氏

取材・文 / 上阪徹

私立中の受験率が少し減り、公立一貫校が注目される

---2013年の受験シーズンも終わりました。今年の中学受験で特徴的だったのは、どのような点でしょうか?

 まず、首都圏の小学6年生の中学受験率が少し下がりました。昨年は19.5%でしたが、今年は18.8%。1%近いダウンです。

 過去の最高は21.2%でした。つまり、私立の中学を目指そうという小学生が、少しずつですが減ってきているということです。

 背景にあるのは、中長期的なスパンでの教育投資が滞っていることです。リーマンショック以降、日能研でも辞める生徒が増えました。その理由として、生徒のご家庭は経済的な問題を挙げられるケースが多いのですが、実際には、日本の個人金融資産は増えているんですね。実は皆さん、単年の支出にはそれほど困っていないんです。

 ただ、中学から子供を私立に入れ、大学も私立に行かせるとなると、合計10年になりますよね。学費がざっくり年に100万円かかるとすると、大雑把に見積もっても、合計1,000万円が必要になります。子供が2人いれば2,000万円。

 しかも、一流企業でもリストラが行われたり、給料が大きく削られたりしているでしょう。保護者の経済状況は、現在はまだ安定しているかもしれませんが、将来が不透明なんです。「今後10年間、それだけの支出ができる余力があるかどうかわからない」という不安を持つ方が増えているんですね。

次ページ ---そういう状況の中、公立の…
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