経済の死角

「一票の格差」に数億円投入する「最強弁護士」の素顔

2013年03月24日(日) フライデー
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現在所属する事務所は六本木ヒルズにオフィスを構える。背後には住宅棟を望む升永氏の執務室〔PHOTO〕鬼怒川 毅
昨年12月の総選挙直前には、全国紙各紙に全面広告を何度も出し違憲を訴えた

「一票の格差」に関する高裁・高裁支部の判決が今月、各地で続々と出される。3月6日に東京高裁、7日に札幌高裁で「違憲」判決が出たのを皮切りに、全国で計16の判決が下される予定だ。その訴訟の中心人物が升永英俊弁護士(70)だ。

「50年前に大学で憲法の講義を受けたときから、『これ(格差)はひどい』と思っていました。その後、日常の仕事に追われ、手をつける時間がなかった。 '02 年に日亜化学工業の事件の中間判決が出る直前くらいに、『いまの国会は、少数者に選ばれた代表が国家権力を行使している』と気づいたんです」

 升永氏は東大法学部、工学部の双方(!)を卒業、司法試験に全体2番で合格。米コロンビア大に留学し、ニューヨーク州、ワシントンDCの各弁護士資格も得た。並外れた頭脳を武器に勝ちとった、弁護士としての実績は凄まじい。知的財産、税、不動産事件などの訴訟で次々に巨額の支払いを命じる判決を獲得。当然「成功報酬」もうなぎのぼりで、 '01 年には全国で66位の高額納税者(約3億4000万円)となった。

110歳まで闘いつづける

「升永先生の名前が一躍有名になったのは、中村修二氏が所属していた日亜化学工業を訴え、青色発光ダイオード(LED)発明の対価として200億円の支払いを認めさせた事件です(その後、約8億4000万円で和解)。ほかにも日立製作所の技術者が会社を訴え、1億6300万円の支払いが認められた事件や、バブル期に結ばれた不動産の又貸し(サブリース)契約見直しに関する訴訟など、新解釈を引き出す有名判決をいくつも獲得しています。

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