原発エネルギー問題がアキレス腱となる!? 順風満帆で進む安倍政権に影を落とした1匹のネズミ
福島第一原発のプールに貯蔵される使用済核燃料 〔PHOTO〕gettyimages

 順調すぎるほど順調に推移してきた安倍晋三政権に、もしかしたら「これが死角になる」と思われるような出来事が相次いだ。ずばり原発エネルギー問題である。

いまも変わらない東電の無責任体質

 まず、東京電力福島第一原発で仮設配電盤がショートして停電になり、冷却設備が止まってしまう事故が起きた。とくに4号機のプールには大量の使用済み核燃料が貯蔵されている。多くの人がヒヤリとしたに違いない。

 どうやら仮設配電盤の中に入り込んだネズミが原因だったようだ。驚いたことに、問題の配電盤は屋外に置かれたトラックの荷台に載せられたままだった。事故直後の非常時ならともかく、2年経ったいまでもそのまま放置されていたのだ。

 配電盤が原発の最重要設備であることくらいは素人でも分かる。綱渡りで核燃料を冷却している福島原発では、文字通り命綱ではないか。そんな設備をいつまでも屋外のトラックの荷台に置いたままで平気、という感覚が分からない。

 東電が今回の事故をどうみているかは、3時間もの公表遅れや事故を「事象」と呼んでいることからもうかがえる。ようするに「たいしたことではない」と軽視しているのだ。東電の無責任体質はいまでも、まったく変わっていない。

 東電は事実上、国有化された状態で、経済産業省は与謝野馨元財務相の側近だった嶋田隆・元原発損害賠償支援機構理事を取締役に送り込んでいる。だが、マンモス会社の体質を変えるには、取締役を1人送ったくらいでは難しいことが証明されてしまった。

 今回の停電事故をきっかけに、あらためて徹底的に膿を洗い出さなければならない。原子力規制委員会が調査するのはもちろんだが、国会が動くべきだ。

 配電盤はどうして荷台に載せられたままだったのか。原子力規制委員会はそれを知っていたのか。東電は規制委にどう状況を報告していたのか。事故後はそれぞれがどう対応したのか、など質疑を通して国民に事実をあきらかにしてほしい。国会質疑を受けて、安倍政権がどう対応するかが問われる。

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