賢者の知恵
2013年03月31日(日) フライデー

話題の本の著者に今野晴貴
「若者を使いつぶす国に未来はない!」

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―今野さんは、労働相談を中心に労働問題に取り組むNPO法人POSSEの代表として活動し「ブラック企業」の問題を意識するようになったとのこと。POSSEの活動の経緯は?

 東京・下北沢にある12畳ほどのワンルームアパートで、当時中央大学4年生の私と大学の友人を中心とした十数人で立ち上げました。'06年のことです。

 当時流行していた若者蔑視に対する違和感がきっかけ。若者の非正規雇用問題や早期の退職などの問題に対して、「若者の精神的な弱さの問題」、「若者は甘えている」といった無責任な発言が投げつけられていることに怒りを持っていました。

『ブラック企業
日本を食いつぶす妖怪』

著者:今野晴貴
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 そこで、労働問題の実態を知るためにも過酷な職場で苦しむ人々からの相談を受け始めた。最初の年の相談は50件程度。その後は、全国のハローワーク前などで調査を行い、それをもとに政策提言をする雑誌を発行するなど活動の幅を広げました。

  '08年からの不況で相談も増え、現在では年間で1000件弱です。相談員も増え、専門的に労働相談を受けられるのが10人弱、サポートメンバーが40~50人、理念に賛同してくれる会員は全国に400人ほどいます。

―書名にもなっている「ブラック企業」は、どういう企業を指しますか?

 本書の冒頭では、あるIT企業に勤める数人の社員の事例を紹介しています。私が全員の相談を担当しました。一人は、「ホームレスに『働くとは何か』を聞いて来い」と指示され、一人は、「服装に気を遣っているから仕事ができない」とスウェットで出社することを強制されました。彼らは新入社員であるにもかかわらず、このような手段で退職を迫られていたんです。

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