肥土伊知郎 第3回 「スプリングバンク蒸留所のスタイルは、まさに秩父蒸留所の目指すところと同じなんです」

撮影:立木義浩

第2回はこちらをご覧ください。

シマジ 大分前の話ですが、『Pen』で肥土伊知郎が選ぶシングルモルトというページがあって、スプリングバンク10年を推奨していましたよね。

伊知郎 はい。スプリングバンクは製麦からボトリングまで一貫して自社で行っている蒸留所です。麦芽自給率100%を達成している蒸留所はここだけです。小さいながらもすべて自分たちの目の届く範囲で完結させているスタイルは、まさに秩父蒸留所の目指すところと同じなんです。

シマジ わたしも新宿伊勢丹のサロン・ド・シマジでよくみんなに薦めています。シングルモルト好きのお客さんには、スプリングバンクに隣接しているロングロウやヘーゼルバーンも飲んでみたら、と薦めています。

伊知郎 スプリングバンクが1990年代初頭にフロアモルティングを復活させたことはとても意義のあることなんです。

シマジ あのマイケル・ジャクソンも褒めていましたね。それから、伊知郎さんはエドラダワー10年も推奨していましたね。

伊知郎 スコットランド最小の蒸留所から生み出されるエドラダワーは、設備も製造方法もむかしのままです。特にポットスチルはうちの秩父蒸留所のものとほぼ同じサイズで、これはスコットランドの法律で蒸留所として認められるギリギリの最小サイズなんです。