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ITトレンド・セレクト
2013年03月21日(木) 小林 雅一

Googleの奇妙な人事異動が意味すること: 役目を終えた「Android」

「Chrome OS」を搭載した新型ラップトップを発表するSundar Pichai氏

 米Googleは先週、同社が提供するモバイルOS「Android」の事業責任者を交代すると発表した。これまでの責任者だったAndy Rubin氏が退き、今後は同社の「Chrome OS」事業の責任者であるSundar Pichai氏が両事業の統括責任者となる。

一見、腑に落ちない異動

 この人事異動はちょっと見には、かなり不自然な動きだ。何故かと言うと、大成功した事業の責任者を降板させて、まあまあの成績を収めている事業の責任者を厚遇したからである。

 Androidと(Chrome OSの前身となるブラウザ)Chromeの両事業は、奇しくも同じ2008年9月にGoogleの新規プロジェクトとして開始された。その後、両者は対照的な道のりを歩んだ。Androidは出足こそ鈍かったものの、2年目頃から急速に普及しはじめ、2012年には世界全体で出荷されるスマートフォンの約70%に搭載されるまでに至った。

 一方Chromeは世界のブラウザ市場では4割近くのシェアを占めるが、それより重要度の高いChrome OSのシェアは微々たるものだ。Pichai氏はChrome以外にも「Gmail」や「Google Drive」などヒット商品の開発責任者でもあるので、同氏が評価されるのは理解できるとしても、モバイル分野でそれ以上の大成功を収めたRubin氏が降板するのは一見、腑に落ちない。

 何故、こういうことになったのだろう? 同社CEOのLarry Page氏は自身のブログの中で、「Android部門を離れることはAndy(Rubin氏)自身が決めたことだ」と記している。が、それはもちろん表向きに過ぎず、実際はGoogle、つまりPage氏の長期ビジョンに基づく決定であろう(もしも本当にRubin氏の方から言い出したにしても、それは、そう言わざるを得ない状況が同氏の周囲に整えられたのだ)。

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