[WBC]
プエルトリコに敗れ、3連覇ならず

 第3回WBCは18日、準決勝で日本代表がプエルトリコ代表に1-3で敗れ、決勝進出を逃した。日本は初回に1点を先行されると、7回にアレックス・リオスに手痛い2ランを浴び、3点のビハインドを背負う。日本は8回に1点を返したものの、反撃及ばず、3連覇への道を閉ざされた。

前田、5回1失点の好投も報われず(AT&Tパーク)
プエルトリコ代表    3 = 100000200
日本代表       1 = 000000010
(プ)○M・サンティアゴ-デラトーレ-セデーニョ-フォンタレス-ロメロ-Sカブレラ
(日)●前田-能見-攝津-杉内-涌井-山口
本塁打 (プ)リオス1号2ラン

<二宮清純観戦コメント>

“打倒カリブ”という新ミッション

 侍ジャパンの3連覇を阻んだのは米国でもドミニカ共和国でもなく、初のベスト4進出を果たしたプエルトリコでした。

 メジャーリーグのビッグネームは指名打者のカルロス・ベルトランとキャッチャーのヤディアー・モリーナ、そして、この試合で2ランを放ったアレックス・リオスくらいでしたが、第2ラウンドで米国を倒して勝ち上がってきただけあって、このチームには「勢い」と「まとまり」がありました。

 どんなにスター選手を集めても、この2つがなければ上位には行けません。皮肉なことに今回のプエルトリコには、日本が第1回、そして第2回大会で披露した野球をやられたような気がしました。

 言うまでもなくプエルトリコは米国の自治領です。だから有望な選手は米国のメジャーリーグのセレクション(ドラフト)を受けます。ひとつの“国”として戦うことの喜びと誇り――それが、彼らのプレーからにじみ出ていました。

 改めて第3回大会のベスト4を見てみましょう。日本、ドミニカ、プエルトリコ、オランダ。オランダの選手たちの多くはアンティル諸島の出身ですから、実質的にはカリブ勢が3つを占めたも同然です。前回はキューバも含めて彼らがベスト4に残れなかったことを考えると、カリブ勢の躍進は著しいものがあります。

 今回、日本は第1ラウンドから決勝トーナメントまで7試合戦い、2敗を喫しました。敗れた相手はキューバとプエルトリコ、いずれもカリブ勢でした。

 これまでカリブ勢は選手個々の能力は高くてもチームの一体感に欠けると言われてきました。しかし、今大会でのプエルトリコやドミニカの戦いぶりを見ていると、もう、その“定説”は当てはまりません。

 WBCにはメジャーリーグのスカウトがネット裏から熱い視線を送っています。それは、彼らのモチベーションを喚起する上で十分なものがあるはずです。

 4年後に行われる第4回大会、日本が王座を奪回するにはカリブの強豪たちを倒さなければなりません。新たなるミッションのために、立ち上がる侍の姿が見たいものです。