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ぶちぬき大特集アベクロでGO! アベクロ・バブルの教祖新たな「お告げ」
浜田宏一登場「株高と円安私にはここまで見えている」

〔PHOTO〕gettyimages

 かつての日本は、バブル経済に沸いていた。30代以下は未経験の、あの好景気の世の中が再び現実のものとなる。安倍首相と黒田日銀総裁がもたらすアベクロ・バブルの世界に、ひと足早く案内しよう。

アベノミクス「私が育てた」

「3月19日に日銀の白川方明総裁が退任し、黒田東彦新総裁が就任します。黒田総裁に岩田規久男、中曽宏の両新副総裁を加えたトロイカ体制の出帆で、いよいよ日本経済復活に弾みがつくでしょう」

 こう笑顔で語るのは、アベクロ(安倍・黒田)・バブルの〝教祖〟と崇められているイェール大学名誉教授の浜田宏一・国際金融担当内閣参与(77歳)だ。

 アベノミクスに黒田総裁が加わったアベクロ・バブルで市場は沸き立っている。

 3月7日の東京証券市場は、ついに日経平均株価が1万2000円の大台に乗った。実に4年5ヵ月ぶりのことである。

 その前日も、NY市場の5年5ヵ月ぶりの史上最高値を受けて、ほぼ全面高となり、日経平均株価は248円も上昇した。

 カブドットコム証券の証券マンが語る。

「7日には1万2000円超え記念で社員全員に500円玉が配られました。このところ、兜町界隈の高級寿司屋やうなぎ屋などに客足が戻ってきており、ミニ・バブルの活況を呈しています。これで銀座の高級クラブにも客足が戻れば、本物のバブルだと言っています。若い社員たちはこれまでバブルを経験したことがないので、'80年代のバブルを味わわせてやりたい」

 3月4日、5日には黒田、岩田、中曽各日銀正副総裁候補の所信聴取が国会で行われたが、時折、与党席から歓声が上がるなど、明るいムードに終始した。

 3人の所信聴取は全体として、安倍首相と浜田参与が唱える大胆な金融緩和に追随する答弁で、白川時代と較べて政策の大転換が決定的となった。

 そんな中、アベクロ・バブルの〝教祖〟と言われる浜田参与に、改めて話を聞いた。

—いまや海外でも認知されたアベノミクスに、国民は大きな期待を寄せています。アベノミクスの「生みの親」としての心境はいかがですか?

浜田 アベノミクスという言葉は、私の造語ではなく、中川秀直元官房長官が名付け親です。私は言ってみれば、育ての親の一人に過ぎません。

 でもいまや、ワシントンでもアベノミクスという言葉はそのまま通用するようになったので感慨深いものがあります。

—黒田新総裁を安倍首相に推薦したのも、浜田参与だったとか。

浜田 そう言われるとそうだったかもしれませんが、お決めになったのは、あくまでも安倍総理ご自身です。

—いつ黒田氏を安倍首相に薦めたのですか?

浜田 昨年11月に解散総選挙が決まった頃、当時の安倍自民党総裁からアメリカの私のところへ電話をいただきました。その時、日本の取るべき金融政策について、助言をしました。その最後に私が、「来年4月に任期が切れる次期日銀総裁の候補の人選が重要ですね」と申し上げました。

 すると安倍総裁が「誰が適任と思われますか」と聞いてきたので、私は3人か4人の名前を挙げました。今回総裁、副総裁に指名を受けた黒田、岩田両氏も、その中の二人です。

—黒田新総裁との交流は昔からあったのですか?

浜田 最初にお会いしたのは、たしか私が東大経済学部助教授だった1970年代のことです。俗に「六甲コンフェレンス」と呼んでいた計量経済学研究会議の幹事を私が務めていて、当時、大蔵省(現財務省)の官僚だった黒田氏に講演してもらいました。

 その講演は「日本における貨幣の役割」というタイトルで、理路整然と貨幣の重要性について述べられた。私はすっかり感心してしまい、教え子の大学院生たちから「浜田先生は外部の人に甘いですね」と言われたことを覚えています。

—それから親交を深めたわけですか?

浜田 そういうわけでもありません。何かの会合で会えば、挨拶を交わす程度です。

 '80年代末の日米構造協議の頃、たまたまワシントンから東京への機上で、ご一緒したことがありました。その時、日本側の官僚の中で黒田氏が遅れてワシントン空港に現れ、大量の洋書を抱え込んでいました。

 英語の経済書や教養書などを買い込んだんですね。その時に改めて、勉強熱心な官僚だと感心しました。

—一番直近で黒田氏と会ったのはいつですか?

浜田 昨年の春だったでしょうか。私は「日本の経済、特に金融政策はどう間違ったのか」というテーマを研究していて、アジア開発銀行総裁の黒田氏にインタビューを申し込んだんです。そうしたら、たまたまマニラの本部から帰国した折に、面会に応じていただきました。

 アジア開発銀行総裁として、金融政策がアジアに及ぼす効果について、示唆に富んだ話をしてくれました。人格、識見ともに素晴らしい方だと再認識しました。

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