AmazonやAppleが準備する「電子コンテンツの中古市場」とその対策

〔PHOTO〕gettyimages

 アップルのiBookstoreなど日本でも電子書籍の環境が整備される一方、この分野で先行する米国では、早くも電子コンテンツの中古市場が物議を醸している。

●"Imagining a Swap Meet for E-Books and Music" 
The New York Times, March 7, 2013

 上記記事によれば、米Amazonは今年1月、ユーザーが既に購入済みの音楽や書籍など、電子コンテンツを自由に取引(交換)できるデジタル市場の特許を取得した。これに刺激されたのか、米Appleも基本的に同様の特許申請を、米特許商標庁に今月初旬に申請したという。

 いずれのケースでも、ユーザー間で取引される電子コンテンツは一種の中古品として扱われ、その売買価格は(当然だが)新品よりも安くなる。またAmazonやAppleなどの業者は、ユーザー間における中古コンテンツ取引(売買)の手数料から利益を上げる。

司法判断は間もなく下される

 これらの背景には、全く別の業者が既にそうしたサービスを開始しているという事実がある。それは米マサチューセッツ州にあるReDigiというベンチャー企業で、ここはiTunesから発売されたデジタル・ミュージックの中古取引市場をユーザーに提供している。また、これに対して、米Capitol Recordsが著作権侵害を理由に、ニューヨークの連邦地裁に提訴しており、近いうちに、その判決が下される見込みという。

 このReDigiのサービスにしても、AmazonやAppleが取得、ないしは取得申請した特許にしてもデジタル・コンテンツのコピー制限がポイントになっている。すなわち手持ちのコンテンツを誰かに「売った」ユーザーのコンピュータ(の記憶装置)からは自動的にそのコンテンツが消去される(仮にクラウド型のサービスであった場合には、コンテンツの利用権が次のユーザーへと移行する)。

 これによって、あるユーザーから別のユーザーへの「コンテンツの受け渡し」、つまり両者間での「交換」という行為が実現され、(かつて欧米や日本などで違法判決が下された)ファイル共有システムのような、デジタル・コンテンツの無限増殖が回避されることになる。

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