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本誌独占レポート ダルを超える!日ハム・ブルペンキャッチャーが明かす「大谷翔平は天才だった」

2013年03月12日(火) 現代ビジネス編集部
週刊現代

 本当に怪物か?---甲子園で1勝もできなかった「投手・大谷」に対しては、その能力を「実戦向きじゃない」と指摘する者もいる。わからないなら聞いてみよう。「ナマの球」を体感した、捕手たちに。

恐怖を覚えるストレート

「これ、怖いな」

 大谷翔平(18歳)の球を初めて受けた時、ブルペン捕手の渡部龍一(27歳)は、恐怖を覚えたと言う。

「実際にブルペンで大谷の球を受ける前は、外から見ていて『早く受けてみたいな』と思って楽しみにしていたんです。でも速いだろうとは想像していたんですけど、思いのほか(球質が)重くて、こりゃ怖いな、と」

 先週打ち上げられた一軍キャンプに帯同し、2日には花巻東高の卒業式も終えた大谷。二刀流に挑戦している彼は、今のところ実戦では野手としての出場にとどまっている。「投手・大谷」の実力はまだ不透明な部分も多い。ならば、

「実際に受けたキャッチャーにしかわからないことがある」

 と前出の渡部が語るように、大谷の球を直に「体感」した者の証言こそ、もっとも信頼の置ける評価ということになる。

 一昨年まで日本ハムで現役捕手として活躍し、今季からブルペン捕手を務める渡部は、昨年チーム最多勝の吉川光夫(24歳)や最速155kmを誇る増井浩俊(28歳)、そしてダルビッシュ有(26歳)など、多くの速球派のボールを「受けて」きた。

「怖さという面では、増井さんや吉川と比べてもぜんぜん違います。大谷の球は、重くて近い。気を抜いたら捕れないし、(体が)持っていかれちゃうでしょうね」

 大谷の球を「怖い」と感じたのは渡部だけに限らない。二軍でバッテリーコーチを務める福澤洋一も、大谷の球を実際に受けた一人だ。福澤は現役時代、ロッテで捕手として15年間活躍。その後は、横浜などでコーチを務めてきた。

「驚きましたよ。僕も長年色んな人の球を受けてきたつもりですが、『怖い』なんて感じることは滅多にないですからね。ボールを捕っていて『油断できないな』と身構えたのは、クルーン(元横浜→巨人・最速162km)以来。あとは新人のときにフレッシュオールスターで受けた同期の渡辺智男(当時西武)くらいかな。

 第一、球を受けて『手が痛い』と思った投手なんて、ロッテ時代の伊良部(秀輝・故人)や村田兆治さんくらいだから、それこそ10年以上ぶりですよ」

 そう語る福澤も、渡部同様その球質の「重さ」に驚いている。

「手が痛くなったのは、捕り損なったとか、準備を怠っていたとかではなく、想定とまったく異なる『重さ』だったからなのです」

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