金融・投資・マーケット
1ドル=95円の節目を超えた円安に吹く3つの追い風
〔PHOTO〕gettyimages

 3月7日、ドル・円の為替レートは、一時、当面の節目とみられていた1ドル=95円の壁を超えた。一時的に節目を超えたことによって、為替ディーラーの目は、次の節目である1ドル=100円を意識するようになるだろう。

 為替レートが当面の壁を突き破ったのを見て、株式市場も大幅高の展開となった。世界的にも、投資家が積極的にリスクを取りはじめており、当面、"リスクオン"のオペレーションが続くことになりそうだ。

 こうした金融市場の動きは、世界的な金融緩和策による潤沢な流動性が支えており、市場関係者の一部には、「一部の市場はすでにバブルの域に入っている」との慎重な見方もある。ただ、市場の動きにこれだけの勢いが付くと、そう簡単に止めることは難しいだろう。

円安に三つの追い風

 足許の円安傾向には三つの追い風が吹いている。一つは、欧州中央銀行(ECB)が金利引き下げに慎重なことだ。金利引き下げの慎重な欧州と、積極的な金融緩和を目指す日米には金融政策に重要なスタンスの相違が発生しており、ユーロ高が進みやすい状況になっている。

 二つ目の追い風は、米国経済に明るい見通しが増えていることだ。最近の経済指標を見ると、米国の景気回復は着実に進んでおり、米国金利には徐々に上昇圧力が掛かりつつある。そのため、相対的にドルが円に対して強含みになりやすくなっている。

 三つ目は、わが国の1月の経常収支が3,648億円の赤字になったことだ。わが国の経常赤字が3ヵ月連続赤字になることは、1985年の統計開始以来はじめてのことである。経常収支が赤字になると、当該通貨は需給面から見ても売られやすくなる。

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