[WBC]
激闘制し、台湾を撃破 10日にオランダと対戦

 第3回WBCは8日、2次ラウンドで日本代表が台湾代表に延長戦の末、4-3で勝利し、決勝ラウンド進出に王手をかけた。日本は3回と5回に1点ずつを失う苦しい展開。8回に同点に追いつくが、その裏に再び勝ち越しを許す。だが最終回に井端弘和のタイムリーで試合を振り出しに戻すと、延長10回に中田翔の犠飛で勝ち越した。日本は10日、決勝ラウンド進出をかけてオランダ代表と対戦する。

2番・井端、同点打含む猛打賞(東京ドーム)
日本代表        4 = 000000021 1
台湾代表        3 = 001010010 0(延長10回) 
(日)能見-攝津-田中-山口-沢村-○牧田-S杉内
(台)王建民-潘威倫-郭泓志-王鏡銘-●陳鴻文-林イー豪-陽耀勲

<試合レポート>

窮地でも冷静な職人の同点打

 敗戦まで、あとひとり、あと1球のところまで追い詰められた。8回に2点差を追いつきながら、直後に1点を勝ち越された。残す攻撃は1イニングしかなかった。窮地を救ったのは1次ラウンドから貴重な働きをみせているベテランだった。

 2-3の9回、2死1塁。打席に入ったのは38歳の井端弘和だ。ここまで8打数5安打と打撃は好調。1次ラウンドのブラジル戦では8回に代打で登場して同点打を放っている。
「打つか打たないか。それしか考えていなかった」

 初球は一塁走者の鳥谷敬が二塁へ盗塁するのを待ってストライク。カウント1-1から外角のボールを空振りし、追い込まれる。「引っ張りに行っていた。反対方向へ打たないと」。冷静に自己分析し、バッティングを修正した。

 腹をくくって打てるボールを待った。カウント2-2からの5球目、内角の難しいボールをヒジをたたんではじき返した。
「右打ちを意識していたので、インコースのボールだったが、うまく壁ができた」

 打球はショートの頭を越え、左中間で弾む。二塁走者が三塁を蹴り、同点のホームを駆け抜けた。その瞬間、東京ドームの満員の観客が総立ちになった。
「日本中のファンの皆さんが井端さまさまと思っているだろうが、私は、その何倍も思っています」 
 山本浩二監督はヒーローに最大級の賛辞を送った。