2013.03.14(Thu)

日本企業は、ともすれば技術力が高すぎ、国内市場も大きいためガラパゴス化を招いてしまう。今後は、世界に出しやすい商品を作りたい。

日本NCR 諸星俊男

週刊現代
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最近、スーパーで見かけるセルフレジのほか、銀行の後方支援システム、ホテルの自動チェックインシステムなどの製造・販売を手掛ける日本NCR。流通や小売りを電子化するとどのようなメリットがあるのか、その進化の陰にはどのような人物がいたのか。語るのは、富士通出身の諸星俊男社長(59歳)だ。

日本企業は、ともすれば技術力が高すぎ、国内市場も大きいためガラパゴス化を招いてしまう。今後は、世界に出しやすい商品を作りたい。もろほし・としお/'53年、兵庫県生まれ。'76年に東京大学工学部物理工学科を卒業し、富士通へ入社。その後、社長秘書を務め、'91年にペンシルバニア大学ウォートンビジネススクールAMP修了。'99年から米国のFujitsu Computer Systems勤務、EMCジャパンなどの社長を務め、'12年1月より現職

情報革命

 IT技術はまだ進化を始めたばかりです。例えばレジでピッとバーコードを読み取る時には、値段だけでなく、どの商品がいつ売れたかなど、様々なデータを読み込んでいるんです。すると小売店は「この時間帯はこの商品を多めに出そう」などとマーケティングに活かすことができ、お客様もほしい商品が手に入りやすくなります。

勝ち組

 データ処理が劇的に速くなり、通信機器や通信ネットワークも安くなることで小売業界に激変が訪れようとしています。例えば、商品の在庫を調べる「棚卸し」。バーコードだと何万件もの在庫すべてを手に取り、読みこむ必要があります。しかし『RFID』という無線通信が可能なICチップを商品に付けておけば、通信機を持って倉庫内を歩くだけで、在庫が何万点あろうとすぐに計算が終わるんです。

 商品の物理的な動きも把握できるので、仮にアパレルの店なら「これは何回も試着された割に売れなかった、こっちは試着する人は少なかったけどすぐ売れた」といったデータを集め、マーケティングに活かすこともできます。私の主観ですが、アパレルショップのユナイテッドアローズさんやビームスさんなど、勝ち組といわれる企業はこういった技術的進化を導入するのが速いですね。

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