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1200万人がやっている
サラリーマン「節税」と「脱税」の境目

週刊現代 プロフィール

 査察部も経験した国税OBの税理士で、『節税以前の税金で得する常識』の著作がある河西哲也氏が、別の節税術を教える。身近だが盲点とも呼べる、扶養控除を利用したものだ。

「就労前の子供については皆さん扶養控除を受けているでしょうが、実は、離れて暮らす両親が扶養控除の対象になる可能性があるのです。要件は、『生活費を仕送りしていること』。ただし金額の規定はありません。生計を一つにしていること、つまり親が子供の仕送りで生活していることが条件となります。

 同居していない親の控除額は48万円。夫婦それぞれの両親が扶養控除の対象になれば、×4で192万円が控除されます」

 年収500万円のサラリーマンの場合、これによって約40万円の税金が返ってくる。人によっては「所得税ゼロ」になるケースもあるだろう。しかも扶養控除は会社の年末調整で処理されるので、確定申告をせず、会社に報告するだけで手続きが済むことも多い。

 さらにもう一段階上のテクニックを、税理士の北田朝雪氏が伝授する。

「配偶者控除が受けられるかどうかの境界線が103万円で、奥さんがそれ以上稼がないよう、調整している家庭もあると思います。でも実は、150万円稼ぐ能力が奥さんにあるなら稼いでもらって、その分を全額、実家の両親に仕送りするのが、家計的にはいちばんおトクです。配偶者控除38万円がなくなる代わりに、扶養控除192万円が受けられるわけですから」

スーツ代は経費になるか?

 続いて、誰にでも当てはまるわけではないが、こんな控除もある。

「雑損控除というものがあります。これは災害で住宅や家財が破損したり、金品の盗難に遭った場合に適用されるものですが、実は豪雪地帯の『雪かき』の費用にも適用されるんです。

 東北や北陸の過疎地では高齢者の一人暮らしで雪かきができない世帯がある。でも雪かきしないと家屋が倒壊する恐れがあるため、業者に頼まなければならない。そうした場合、その雪かき費用に雑損控除が適用されるわけです。

 自分で雪かきができる人でも、親や親族の雪かきを業者に依頼した時は、それを雑損として申告することができます」(赤池氏)