メディア・マスコミ
政権批判ばかりのメディアや「ダメダメ」論の学者はもういらない! いま、国民が知りたいのは「どうしたら暮らしが良くなるのか」である!
写真は2月25日の株価 〔PHOTO〕gettyimages

 首都圏で売れている夕刊紙の編集者と懇談していたら「最近は読者の関心が株一色。株の話を書かないと売れない」とぼやいていた。その夕刊紙は激しい政権批判が売り物で、民主党政権の時代は民主党を批判し、いま安倍晋三政権になったら安倍を「これでもか」という調子で批判している。

 読者が時の政権に対する怒りを募らせているときは、そういう批判記事が読者の溜飲を下げさせて共感を集める。ところが、いま編集者は批判紙面を展開しながらも、どうも読者の様子が変わってきたことを敏感に感じ取っている様子なのだ。

 これだけ株価が上がってくると、政権批判より「どの株を買えば、ひと儲けできるか」という点に読者の関心が集まる。これは夕刊紙に限らず、毎週の企画記事で勝負している即売の週刊誌も同じだ。

 読者は夕刊紙や週刊誌に立派な能書きや上から目線のご託宣を求めているわけではない。政権の打ち出す政策がピンぼけばかりで、生活が苦しくなる一方なら、激しい政権批判の紙面でも売れる。だが、ひと儲けできるチャンスが目の前にあるなら、能書きより「どうすれば儲かるのか」という話に関心が向かうのは当然だ。

 これは夕刊紙や週刊誌だけの話だろうか。

月例経済報告の上方修正は何を表すのか

 私はそう思わない。実は、政治の本質そのものに迫っている。「どうすれば儲かるのか」という話は「どうすれば暮らしが良くなるのか」という話と裏表の関係にあるのだ。儲かれば、暮らしは良くなる。

 そんな思いを抱きながら、2月28日付の新聞各紙を読んでいたら、真っ先に目に入ったのは、2月の政府月例経済報告が「景気判断を2ヵ月連続で上方修正した」というニュースである。月例経済報告は政府が毎月、発表する景気に関する公式見解だ。その上方修正とは、政府が「景気は上向いていますよ」と公式に認めたという話である。

 基調判断も個人消費も生産も企業収益も業況判断も、みんな上方修正である。こういうニュースを読者は待っていたのではないか。同じ経済記事でも、私は日銀総裁人事なんかより、こちらの方がはるかに重要なニュースだと思う。

 日銀総裁人事は「これから新しい総裁がどんな金融政策をするか」という将来の話である。だが、月例経済報告の上方修正は「結果が出ました。景気は上向きです」という結論にかかわる話であるからだ。

 たった2ヵ月の連続上方修正で「結論が出た」というのは、いかにも気が早すぎるかもしれない。しかし、昨年11月からの円安株高が目先の景気に好影響を与えているのは、もう間違いない。

 株高でひと儲けした人が多いのか、高級時計や高級車が売れ始めたという話もある。もっとスケールが大きくなると、首都圏で5,000万円台のマンションが売れ始めたという話も、ある大物テレビタレントから聞いた。投資資金に余裕のある層にとって、5,000万円程度の不動産投資はすぐ手が出せるのかもしれない。

 株価が上昇すれば企業のバランスシートは改善する。それで、これまで控えていた新規の設備投資を刺激する。家計も利子のつかない預貯金より株に短期投資して小遣いを稼ぐ。それで消費を増やす。そんな好循環に入る。

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