スポーツ

大谷翔平 その恐るべき身体能力
日ハムのトレーニングコーチは見た!
日本のプロ野球史上最高です

2013年02月27日(水) 週刊現代
週刊現代

 たとえば同時期のダルビッシュと比べると、バネの強さに限れば大谷の方が上です。その上で大谷は、そのバネを利かせやすい身のこなしができている。打つ・投げるといった、瞬間瞬間に爆発的な力を発揮することが求められる野球において、彼のこの能力は、この上なく有効なんです」

 あらゆるスポーツの中でも、野球で求められる動きは非常に複雑で繊細だと言われる。投球ひとつとっても、ボールをリリースする指先にどれだけスムーズに、そして爆発的に力を伝えられるかで、放られた球の質は大きく変わる。

 速い球を投げる、強い打球を放つ。どちらにおいても、「バネ」の強さと、その使い方が大きな肝になるというわけだ。そして中垣は、コーチ陣が「18歳とは思えない」と声を揃える大谷の運動能力について、こんな興味深い指摘をしている。

「私もいろんな選手にかかわってきましたが、実は教えるのに最も苦労するのが、この『バネ』の使い方・引き出し方なんですよ。彼が現時点で、バネを活かした動きができる背景には、卓越した『調整力』の高さが影響している。

 大谷は、ある特定の運動において、適する動きと無駄な動きの選別が非常にうまいんですよ。『取捨選択』のセンスが優れているのだと思います。意図的か無意識でのことかはわかりませんが、小さな頃からどんなスポーツにおいても、常に考えながらプレーしてきた結果でしょうね」

 そしてこうした「センス」は、今後二刀流のトレーニングを続ける上でも重要な要素になる。

「例えば自転車に乗れない子が初めて乗れた時、身体がガチガチでしょう。でも段々と慣れていくと、おしゃべりしながらでも、片手でも乗れるようになっていく。大谷の場合、すぐ手放しで乗れちゃうようなセンスを、これまでの経験のなかで、すでに身につけているんですよ」

ひらめきも天才的

 田中も大谷の「センス」について、こんなことを言っている。

「想定外のことへの対応速度が、とてもいい。どんなボールに対しても、無意識に、一番いい形で対応できている。これは小さい時から、打席でいろんな投手の様々な球を見てきた中で、積み重ねで磨いてきたものでしょう。学習能力が高く、経験を技術につなげるのがうまいのだと思います」

 日本ハムが大谷をドラフト1位指名する決め手となったとされる、昨年春のセンバツ1回戦。大阪桐蔭・藤浪晋太郎(阪神1位)から放った本塁打は、大谷が「想定していなかった」というスライダーを見事に弾き返した一発だった。

 中垣は、こうした大谷の「調整力」について、

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