スマホに続く巨大市場を模索---世界最大のモバイル見本市「MWC2013」速報

「MWC2013」会場の様子

 モバイル関連の見本市・兼・国際会議としては世界最大の「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」が、今年もスペインのバルセロナで開催された。ここ数年はスマートフォンやタブレットなどの携帯端末が目立ったが、今年はそれに続く市場として自動車や健康・医療関連のアプリケーションに強い期待が寄せられた。

 たとえば米自動車メーカー大手のゼネラル・モーターズ(GM)は「2014年に発売予定の10車種に、次世代モバイル通信規格のLTEに対応した車載システムを搭載する」と発表。これと併せて、実際にLTE対応の車載システムを会場でデモした。

 初日の基調講演に臨んだGM副会長のスティーブ・グリスキー氏は、「これからの自動車はスマホのようなITデバイスへと進化していく」というビジョンを明らかにした。従来、自動車はIT端末に比べて製品サイクルが長かったが、今後はたとえば音楽や映像関連のアプリを自動車にダウンロードすることにより、クルマの仕様を出来る限り新しいバージョンにアップグレードするよう努めていくという。

インテルの心臓監視アプリ
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 また、世界的に健康志向が高まる中、モバイル製品も医療や健康分野への応用が始まっている。たとえばインテルは心臓外科医に向けて、患者の心臓の状態をタブレットで常時監視して分析するためのアプリを出品した。

GSMAの心拍数モニター

 MWCの主催団体であるGSMAは、自転車などで運動中に心拍数等をモニターするシステムを出品した。

スマホ関連ではFirefox OSに関心が集まる

FirefoxOS搭載端末

 スマホ関連では、モジラ財団とテレフォニカが共同開発したFirefox OSが注目を浴びていた。

 Firefox OSは次世代ウエブ標準のHTML5をベースにした基本ソフトで、アップルの「iOS」やグーグルの「アンドロイド」に対抗する、第3のモバイルOSになるとの期待が高まっている。既にKDDIをはじめ世界の主要17キャリアが、Firefox OSを搭載したスマートフォンの商品化を検討している。

Nokia Lumia 520

 他にもノキアが出品した「ルミア520」(NokiaLumia520写真)などローエンド端末に注目が集まった。アイフォーンやアンドロイドにスマホ市場の大半を奪われた現状では、それ以外の端末やOSが市場を奪い返すためには、結局は価格で勝負せざるを得ない面がある。

「ISIS」のデモ機

 次世代の近接無線規格であるNFC関連では、AT&Tやベライゾンなど米キャリアによるモバイル決済プロジェクト「ISIS」が実機を使ったデモを実施していた。

 ISISは、これまで通信キャリアやクレジット・カード会社など、関係業界の利害関係が衝突して中々前進しなかった。しかし昨年秋に漸く、ソルトレーク・シティなど米国の3つの都市で実証実験が開始されたところだ。

 以上のようなMWC2013は現地時間で28日木曜まで開催され、期間中は史上最高となる7万人の来場者が見込まれている。

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