町田徹「ニュースの深層」
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「発送電分離」も風前の灯!? 原発再稼動問題を先送りし続ける安倍政権の「電力システム改革」に電力各社が拒絶姿勢!

2013年02月26日(火) 町田 徹
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〔PHOTO〕gettyimages

 もし、これも参議院選挙向けの"実行力の演出"だとしたら、これほど芸達者な政権は過去にないのではないだろうか。経済産業省は、専門委員会がまとめた報告書を盾に、電気事業法の改正方針を花火のように打ち上げながら、肝心の「発送電分離」の実現性が低くなっているのだ。

 元凶は、安倍晋三政権が、議論の発端になった原発問題の方向性を決めずに放置していること。廃炉にしろ、再稼働にしろ、結論を先送りして、今後の経営負担の青写真を描けない状態のまま、すでに火力発電の燃料調達負担で軒並み最終赤字に陥っている電力会社に対して、新たに大きなコストがかかる発送電分離を迫る格好になっているからだ。

 その結果、1年前、「法的分離」という生温い方式ならば、受け入れる構えを見せていた電力各社は態度を一変し、経営と安定供給に悪影響がでかねないとして発送電分離を拒否する姿勢に転じている。

広域系統運用機関の設立は今秋に間に合うはず

 本コラムで以前に取り上げた日本原電保有の原発の廃炉問題なども含めて、これ以上、臭いものに蓋をしたまま、政権に実行力があるかのように振る舞うことは許されない。

 まず、経済産業省の電力システム改革専門委員会(委員長・伊藤元重東大教授)が今月8日にとりまとめた報告書の内容を押さえておこう。

次ページ  同報告書の内容を、新聞各紙は…
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