[WBC]
相川、逆転3ラン オーストラリアに苦戦も勝利

スポーツコミュニケーションズ

牧田、3者三振で守護神へ前進

 広島戦と違い、日本投手陣は要所を締めた。2番手の杉内俊哉が2回を1安打、3番手の能見篤史が3イニングを投げて6奪三振を奪い、オーストラリア打線に追加点を許さない。走者を背負う場面もあったが、能見が「ピンチでの投球も試したかった」と明かしたように、それは計算の範囲内だ。「腕をしっかり振れば、バッターも振ってくれる。僕の中では収穫があった」。そう手応えを口にした虎のエースが、本番では勝負どころでマウンドに立ちそうだ。

 逆転した直後の最終回には、抑え候補の牧田和久が登板。アンダースローからホップするボールで3者連続の空振り三振に仕留め、完璧な締めくくりをみせた。山本監督は「外国の打者にはタイミングが合いにくい。有力なクローザーになる」と高く評価しており、守護神に大きく前進した。

 一方、不安が残ったのは初戦(3月2日)のブラジル戦で先発予定の田中将大だ。米国仕様に硬くしたマウンドに苦しみ、立ち上がりからボールが上ずった。初回、2番ミッチェル・デニングにフルカウントから四球を与えると、3番のルーク・ヒューズにセンター前へはじき返される。4番ステファン・ウェルチも歩かせ、1死満塁。続く元広島のジャスティン・ヒューバーにはスライダーが抜けて左ひじにぶつけ、押し出しの死球になってしまった。

 その後も1点が入り、いきなり2点を失った。 2回はレフト・内川聖一の好返球で失点こそ防いだものの、2安打を浴びる不安定な内容。3回にはスライダーを連投し、感覚をチェックしながら2三振を奪って、ようやく復調の兆しをみせた。「2、3回と進むにつれて、自分なりに手応えを感じた」と本人は前を向くが、広島戦に続く初回の失点は気になる。

 また打者では上位の長野、坂本、阿部らが本来の打撃ではない。指揮官は「前回も無得点で気負いがあった。これでラクになってくれれば」と復調を祈るが、次戦は打順変更を行う考えを示した。「勝つに越したことはない。その意味では大きな勝利。明日から乗ってくる」 開幕までは、ちょうどあと1週間。山本監督も、1勝にまずはホッとした様子だ。

 対戦相手のオーストラリアもジョン・ディーブル監督が「日本はマークしてきた」と明かしたように、本番では侍ジャパン包囲網が敷かれているのは間違いない。それを打ち破るためにも、24日はスッキリと勝って弾みをつけたいところだ。

(石田洋之)