金融・投資・マーケット
近い将来、バブルになるのか!? アベノミクス相場の「売り時」を考える
〔PHOTO〕gettyimages

海外からの批判で「円高・株価下落」になるとき

 「週刊現代」3月2日号に「安倍バブル『売り時』はここです」という記事が載っている。アベノミクス相場に他誌に先駆けて強気で乗って、目下好調とお見受けする「週刊現代」だけあって、なかなかいいテーマ設定だ。

 投資の入門書には、「何を買え」とか「いつ買え」ということは書いてあっても、買った株式や外国債券、投資信託などを「いつ売れ」という説明がしばしば抜けている。まして、雑誌や新聞のマネー記事で、「売り場」を具体的に説明した記事は稀だ。

 しかし、降り方を知らずに木に登ってはいけないのと同様、売り場を知らずに株式や投資信託を買うのはまずい。

 「週刊現代」の記事には、2月から9月までは月単位で、さらに「夏以降」と「秋以降」について、合計16個の「売り材料候補」が並んでいる(すべては取り上げられないので、興味のある方は同誌を見てください)。

 2月については、実は、「週刊現代」が挙げる3つの懸念材料よりも、筆者は先頃行われたG20が心配だった。ここで、「金融緩和の結果としての円安」を手段にも使うはずのアベノミクスが、「円安誘導はアンフェアだ」と封じられてしまうと、少なくとも、当面の為替レートと株価は大きなダメージを受ける可能性があった。

 この際に重要だったのは、麻生財務相をはじめとする日本の関係者が「為替レートは市場で決まるもので、日本はこれを操作しようとしていない」という立場を貫くことだった。

 率直に言って、アベノミクスにとって為替レートは重要な波及チャネルの一つなのだが、政府関係者が為替に言及すると、国際的に、日本が為替を目標とした政策を採っていると受け取られる可能性があった。

 特に、麻生財務相が為替レートについて余計な言及をすることが心配だったが、たぶん財務省の中尾武彦財務官以下のレクチャーが効いたせいか、会議は何とか無事に済んだ。今回は、日本の経済政策に制約が加わるような結論にはならなかった。

 ただし、どの時点でとは言えないが、海外からの批判や反発によって、円安が円高方向に反転せざるを得なくなった場合、株価は、少なくとも一時的にかなり下落することになるだろう。投資家としては、このリスクは常に意識しておく必要がある。

 もっとも、米国の経済は概ね好調な方向に向かっている。世界の為替政策に影響が大きい米国は、日本の「結果的円安」に対して寛容なのではないか、と筆者は予想している。

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